
dBmとdBμVの換算には、インピーダンスが重要になります。一般的に、無線通信やRF分野ではインピーダンス50Ωを基準とすることが多く、TVやCATV分野ではインピーダンス75Ωを基準とすることが多いです。
dBmは測定器(SG, スペアナなど)で良く使用されます。dBuVはEMC測定、無線機などで一般的に使用されます。
1. インピーダンス50Ωの場合
インピーダンス50Ωを基準とする場合、dBmとdBμVの換算式は以下のようになります。
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dBμVをdBmに換算する場合:
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dBmをdBμVに換算する場合:
解説:
この関係は、電力 と電圧 の間に ( はインピーダンス)の関係があることに基づいています。
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dBmは、1mW(ミリワット)を基準とした電力の対数表現です。
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dBμVは、1μV(マイクロボルト)を基準とした電圧の対数表現です。
これらの定義と、インピーダンス50Ω()を使って変換式を導き出すことができます。
2. インピーダンス75Ωの場合
インピーダンス75Ωを基準とする場合、dBmとdBμVの換算式は以下のようになります。
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dBμVをdBmに換算する場合:
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dBmをdBμVに換算する場合:
まとめ
換算を行う際には、どのインピーダンスを基準としているかを必ず確認することが重要です。特に指定がない場合は50Ωが一般的ですが、用途によって異なります。
これらの式は、電力(dBm)と電圧(dBμV)という異なる物理量を、共通の基準(基準インピーダンス)を用いて換算するためのものです。
詳細は「デシベルの単位と変換」の項参照