SIGLENT (シグレント)SDS7000A シリーズ デジタル・オシロスコープ

5G Evolution(5Gの高度化)とは、5Gの性能をさらに向上させ、次世代通信規格である6Gへの橋渡し役を担う技術の総称です。具体的には、3GPP(3rd Generation Partnership Project)の標準化仕様である「Release 16」や「Release 17」、そしてその後の「Release 18」以降の技術群を指します。

この段階的な進化により、5Gの三大特徴である「高速・大容量」「低遅延」「多数同時接続」の性能がさらに高められ、新たな機能やサービスが追加されます。


 

5G Evolutionの主な特徴

 

5G Evolutionでは、5Gの基盤を強化し、以下のような機能拡張が進められます。

  • 超カバレッジ拡張: 地上ネットワークだけでなく、衛星や高高度プラットフォーム(HAPS)を利用した**非地上波ネットワーク(NTN)**技術により、空・海・宇宙といったこれまで通信が難しかった場所でもサービスを提供できるようになります。

  • アップリンクの強化: これまでの5Gは主にダウンロード(下り)速度の向上に重点が置かれていましたが、5G Evolutionでは、アップロード(上り)速度の性能改善が図られます。これにより、高解像度のライブ配信やIoTデバイスからのデータ送信がよりスムーズになります。

  • 通信とセンシングの融合: 通信用の電波を利用して、対象物の位置や動きを検知するセンシング機能が統合されます。これにより、自動運転やドローンなどでの位置測位精度が向上し、新たなサービスが生まれることが期待されます。

  • AI・機械学習の導入: AIや機械学習技術をネットワークの運用に活用することで、通信の安定化や効率的な制御を実現し、より信頼性の高いネットワークを提供します。

  • 新周波数帯の利用: 5Gで利用されるミリ波よりもさらに高い周波数帯(テラヘルツ帯など)の利用が検討され、超高速通信の可能性を広げます。


 

5G Evolutionと6Gの関係性

 

5G Evolutionは、2030年頃の商用化が目標とされている6Gの実現に向けた重要なステップです。5Gで培われた技術をさらに発展させ、6Gで必要となるであろう機能の一部を先行して導入することで、次世代通信システムへのスムーズな移行を目指します。

6Gは、5G Evolutionで強化された性能をさらに飛躍的に向上させるだけでなく、通信による五感の伝達サイバー空間と現実空間の高度な融合など、より革新的な技術の実現を目指しています。

 

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