
Kuバンドの放送帯域は12GHz~18GHzの周波数範囲で、主に衛星放送や衛星通信に利用されています。日本国内では、BS放送(11.7~12.2 GHz)、110度CS放送(12.2~12.75 GHz)、そして近年ではスターリンクのような衛星ブロードバンドサービスなどで使用されており、小型のアンテナで受信できるという特徴があります。
Kuバンドの主な特徴
-
周波数帯域:12GHzから18GHz。
-
主な用途:衛星放送(BS放送、CS放送)、衛星通信、ブロードバンドインターネットサービスなど。
-
利点:
- 小型アンテナでの受信が可能:比較的小型のアンテナで放送や通信が可能です。
- 地上波との混雑回避:地上波で使われている周波数帯よりも高周波であるため、電波の混み合いが少なく、信号の品質が向上する傾向があります。
- 高速データ通信に適している:帯域幅が広く、高速なデータ通信をサポートできます。
- 小型アンテナでの受信が可能:比較的小型のアンテナで放送や通信が可能です。
-
注意点:
- 天候の影響:Kaバンドと比較すると天候の影響は少ないですが、雨などによって信号が劣化する場合があります。
- 周波数帯の重なりによる干渉:スターリンクなど一部の衛星ブロードバンドサービスでKuバンドを使用しており、既存のBS・CS放送の周波数帯と一部重なるため、通信状況によっては干渉が発生する可能性があります。
- 天候の影響:Kaバンドと比較すると天候の影響は少ないですが、雨などによって信号が劣化する場合があります。
日本の放送におけるKuバンドの例
Kuバンドの放送1チャンネルあたりの帯域幅は、一般的に27MHzです。
この帯域幅は、日本のBS(放送衛星)やCS(通信衛星)放送で採用されている標準的な値です。
放送帯域幅の内訳
-
映像・音声信号: 20MHz
-
ガードバンド(保護帯域): 7MHz
この保護帯域があることで、隣接するチャンネルからの干渉を防ぎ、安定した放送を可能にしています。
Kuバンドの特徴
Kuバンドは、Kaバンドよりも周波数が低いため、降雨減衰(雨や雪による電波の減衰)の影響を比較的受けにくいという利点があります。このため、家庭用パラボラアンテナのような小口径のアンテナでも安定した受信が可能です。