🔗 キャリアアグリゲーション(CA)とは?
**キャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation: CA)**は、複数の周波数帯(搬送波)を束ねて、あたかも一つの太い通信回線のように扱うことで、通信速度の高速化や通信品質の安定化を実現する技術です。
この技術は、4G LTE-Advanced(LTE-A)で導入され、現在の5Gネットワークでも引き続き、高速・大容量通信を実現するための重要な要素技術として活用されています。
💡 CAの仕組みとメリット
キャリアアグリゲーションを理解する上で重要なのは、「通信の帯域幅を広げる」ということです。
1. 高速化の仕組み(道路の拡張に例えて)
通信速度は、一般に「利用できる周波数帯域幅の広さ」に比例します。
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CAなし(従来の通信):周波数A(細い道)だけを使ってデータ(車)を運びます。
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CAあり:周波数A(細い道)と周波数B(別の細い道)を束ねて、広い一本の道路のように扱います。
総帯域幅 = 周波数Aの帯域幅 + 周波数Bの帯域幅
これにより、一度に運べるデータ量(車の数)が増え、最大通信速度が向上します。
2. 通信品質の安定化
異なる周波数帯を組み合わせることで、通信の安定性が向上します。
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例えば、低周波数帯(プラチナバンドなど)は遠くまで届きやすく、浸透性が高いという特徴があります。
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高周波数帯(ミッドバンドなど)は高速・大容量という特徴があります。
CAによって両方の帯域を同時に使うことで、たとえ高周波数帯の電波が建物に遮られて弱くなっても、低周波数帯の安定した電波が通信を維持・補助できるため、通信が途切れにくくなります。
📊 CAの組み合わせ
キャリアアグリゲーションは、束ねる周波数帯(コンポーネントキャリア: CC)の配置によって、主に以下の3つの形態があります。
| 形態 | 定義 | 特徴 |
| Inter-band CA | 異なる周波数帯(バンド)を束ねる | 日本のCAの主流。プラチナバンドと高速帯を組み合わせて、エリアと速度を両立させる。 |
| Intra-band Contiguous CA | 同じ周波数帯の連続した領域を束ねる | 広い連続帯域が確保できた場合に、最も効率よく高速化できる。 |
| Intra-band Non-contiguous CA | 同じ周波数帯の不連続な領域を束ねる | 割り当てられた周波数帯が断片化している場合に利用される。 |
5GにおけるCA
5Gにおいても、CAは重要な技術であり、特に以下の組み合わせで利用されます。
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5G Sub6 (例: 3.7GHz帯) 同士のCA
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5G Sub6と4G LTE帯域のCA(一時的に4Gと5Gを組み合わせることで高速化する手法)
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5G Sub6とミリ波(mmWave)のCA(超高速と広いエリアを両立させる究極の組み合わせ)
これらの組み合わせにより、キャリアは限られた周波数資源を最大限に活用し、ユーザーにより速く、より安定したモバイル通信を提供しています。
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