📶 LTEと5Gのキャリアアグリゲーション(CA)
LTE(4G)と5Gのキャリアアグリゲーション(CA)は、単に5Gの周波数帯域を束ねるだけでなく、4Gと5Gの帯域を組み合わせて高速化とエリアカバレッジの向上を図る、重要な技術です。
この技術は、5Gのサービス導入初期において、既存の広範囲な4Gエリアを土台にしつつ、5Gの高速性能をユーザーに届けるために不可欠でした。
1. 4Gと5Gの連携によるCA:EN-DC
LTE(4G)と5Gを組み合わせる技術は、厳密にはデュアルコネクティビティ(Dual Connectivity: DC)の一種であるEN-DCが主に使用されます。
💡 EN-DC (E-UTRA-NR Dual Connectivity)
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E-UTRAはLTE(4G)を指し、NRは5G New Radioを指します。
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仕組み: ユーザー端末は、4G基地局(マスター)と5G基地局(セカンダリ)の両方に同時に接続します。
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役割分担: 制御信号やアンカー(土台)としての役割を4Gが担い、5Gは主に高速データ通信の搬送波として加わります。
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構成: **ノンスタンドアローン(NSA)**構成の5Gネットワークで採用されます。これは、5G基地局が既存の4Gコアネットワークを利用する形態です。
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メリット: 4Gの広大なカバレッジを利用しつつ、新たに割り当てられた5Gの周波数帯域(Sub6など)を組み合わせることで、高速化とエリアの穴埋めを効率的に進めることができます。
2. 5G単独のCA:NR-CA
5G単独で運用されるスタンドアローン(SA)構成のネットワークでは、4Gとの連携ではなく、5Gの周波数帯域のみを束ねるCAが行われます。これはNR-CA(New Radio Carrier Aggregation)と呼ばれます。
| 5G CAの形態 | 組み合わせ例 | 主な効果 |
| NR-CA (Sub6同士) | 3.7GHz帯 + 4.5GHz帯 | 広い帯域幅を確保し、数Gbps級の超高速通信を実現する5Gの基盤となる。 |
| NR-DC (Sub6とミリ波) | Sub6 (4GHz帯) + ミリ波 (28GHz帯) | ミリ波の超高速性能と、Sub6の比較的広いエリアを同時に利用することで、最高のユーザー体験を提供する(ただし、ミリ波エリアは限定的)。 |
3. LTEと5GのCA/DCの重要性
携帯キャリアがLTEと5GのCA/DCを活用する主な理由は以下の通りです。
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初期の高速化: 5Gエリアがまだ限定的だったサービス初期段階において、既存のLTE網を最大限に活用し、5Gの高速性をユーザーに提供する最速の方法でした。
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持続的なエリア安定化: 5Gで主に使われるSub6やミリ波は、LTEのプラチナバンド(低周波数帯)に比べて建物への浸透性が低いです。EN-DCを利用することで、4Gの低周波数帯が通信の「生命線」として機能し、5Gエリア内の屋内や奥まった場所での通信の安定性を大きく向上させます。
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周波数資源の最大活用: 異なる世代の周波数帯域を組み合わせることで、キャリアが保有する全ての周波数資源を効率的に使い切り、ネットワーク全体の**スループット(データ処理能力)**を向上させます。
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