Wi-Fi HaLow™(IEEE 802.11ah)は比較的新しい規格ですが、特に日本国内での920MHz帯の利用解禁に伴い、産業用IoT(IIoT)やスマートインフラ向けに具体的な製品展開が進んでいます。

製品は主に以下の3つのカテゴリに分けられます。

1. コア部品:Wi-Fi HaLow™ チップセット/モジュール

製品を開発するメーカーにとって核となる部品です。特定の半導体メーカーが市場を牽引しています。

カテゴリ 製品名例・メーカー 特徴
チップセット Newracom (NRC7292など) 802.11ah SoC (System on a Chip) の先駆者の一つ。多くのモジュールに採用されています。
  Morse Micro (MM6108など) オーストラリア発のHaLow専門企業。超低消費電力と高いパフォーマンスを両立させたチップを提供しています。
無線モジュール サイレックス・テクノロジー社製 SX-SDMAH-R2 (Morse Microチップ使用)、SX-NEWAH (Newracomチップ使用) など、組込み機器向けに、認証済みで使いやすいモジュールを提供しています。
  メガチップス社製 Morse Micro社と連携し、組み込み機器向けのWi-Fi HaLow™対応モジュールを提供しています。

これらのモジュールは、センサーやデータロガーなどの**子機(ステーション)**や、アクセスポイント(親機)を開発する際の土台となります。

2. ネットワーク機器:アクセスポイント(AP)とブリッジ(子機)

長距離通信のインフラを構築するための中心となる製品群です。

製品種別 製品名例・メーカー 特徴と用途
アクセスポイント (AP) サイレックス・テクノロジー社製 AP-100AH 920MHz帯対応のワイヤレスAP。工場や倉庫、屋外などの広範囲に設置され、多数のIoTデバイスを収容します。温度拡張版など、産業用途に対応したモデルもあります。
  フルノシステムズ社製 ACERA 331 Wi-Fi HaLow™対応のIoTゲートウェイ。HaLow対応センサーのほか、従来の2.4GHz帯Wi-FiやBLE対応センサーとの連携も可能なトライバンド(多規格)対応製品もあります。
無線LANブリッジ サイレックス・テクノロジー社製 BR-100AH APの対向で使用される子機(ブリッジ)で、HaLowの長距離通信を利用して、離れた場所の有線LAN機器を無線化するために使用されます。
  株式会社ビート・クラフト社製製品 Raspberry Piピン互換型やUSB接続型など、開発・評価用途に適した小型のブリッジ端末も開発されています。

3. ソリューション/エンドデバイス

これらのコア技術を利用して、具体的な現場の課題を解決する製品です。

製品種別 製品名例・メーカー 特徴と用途
長距離監視カメラ BEMAP社製 BL100 など 1kmを超える長距離での**高画質(1080PフルHDなど)**な映像伝送を可能にします。光ファイバーの敷設が困難な遠隔地の監視カメラなどに使用されます。
産業用センサー IoTゲートウェイ連携センサー 工場や農場において、温度、湿度、振動、土壌水分などのデータを収集するセンサーと、それらを集約するHaLow対応データロガー/ゲートウェイの組み合わせ。
屋外端末 富士通製 評価用端末 屋外エリアでの電波伝搬評価などに使用される、耐久性や評価機能に特化した端末。

💡 市場の動向

Wi-Fi HaLow™は、まだ市場全体で見ると普及途上にありますが、特に「長距離」「低消費電力」「IP通信(データ量が多い)」の全てが要求される以下の分野での導入が加速しています。

  1. 産業・工場IoT (IIoT):広大な敷地でのアセットトラッキングや監視。

  2. スマートアグリ (農業):広範囲にわたるビニールハウスや農地の環境監視。

  3. 社会インフラ監視:電線、橋梁、河川などの遠隔監視。

これらの具体的な製品群は、HaLowの長距離・省電力という強みを活かし、従来のWi-Fiではカバーできなかった隙間を埋めるソリューションとして、今後の成長が期待されています。

 

 

 

 

 

 

紹介動画:(エンジャー氏)

【高周波】ネットアナ活用大全!基礎から応用まで徹底解説 | SIGLENT

 

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SDS8000Aシリーズ オシロスコープ

特長と利点
4チャンネル + 外部トリガーチャンネル
アナログチャンネル帯域幅:最大16GHz(8/13/16GHz)
リアルタイムサンプリングレート:最大40GSa/s(全チャンネル同時)
12ビットADC
低ノイズフロア:16GHz帯域幅で176μVrms
SPOテクノロジー
・ 波形キャプチャレート:最大200,000フレーム/秒
・ 256段階の波形輝度と色温度表示をサポート
・ 最大2Gポイント/チャンネルのストレージ容量
・ デジタルトリガー

・Coming soon

 

SSG6M80Aシリーズ
マルチチャネル・コヒーレント・マイクロ波信号発生器
主な特長
・最大周波数 13.6 GHz/20 GHz
・出力周波数分解能 最大0.001 Hz
・位相ノイズ < -136 dBc/Hz @ 1 GHz、オフセット 10 kHz(測定値)
・コヒーレントモード、搬送周波数 = 10 GHz、周囲温度変動 ±2℃、観測時間 5時間、位相変動 < 1.5°
・チャンネル間の周波数、振幅、位相を個別に調整可能。単一デバイスチャンネル同期および複数デバイスチャンネル位相同期をサポート。位相メモリ機能搭載
・アナログ変調、パルス変調(オプション)

・Coming soon

 

 

SSA6000A Series Signal Analyzer

Main Features
・Measurement Frequency Range: 2 Hz ~ 50 GHz
・IQ Analysis Bandwidth: 1.2 GHz
・Real-time Spectrum Analysis Bandwidth: 400 MHz
・Phase Noise: -123 dBc/Hz @ 1 GHz, 10 kHz offset
・DANL: Less than -165 dBm/Hz
・Demodulation and analysis of signals from multiple mobile communication standards including 5G NR, LTE/LTE-A, WLAN, and IoT, as well as wireless connections.

・Coming soon

 

SNA6000A Series Vector Network Analyzer

Key Features
・Frequency Range: 100 kHz ~ 50 GHz
・Dynamic Range: 135 dB
・IF Bandwidth Range: 1 Hz ~ 10 MHz
・Output Power Setting Range: -60 dBm ~ +20 dBm
・Supports 4-port (2-source) S-parameter measurements, differential (balanced) measurements, time-domain analysis, scalar mixer measurements, etc.
・Optional accessories include electronic calibration kits, switch matrix, and mechanical switches.
・Coming soon

 

 

お礼、

T&Mコーポレーションは設立5年弱ですが着実に業績を伸ばしており、

オフィスを台東区から港区芝(最寄り駅浜松町)に移転いたしました。

欧米計測器メーカーが値上げをする中、(110GHz VNAでは1億円超え)

弊社では若干の値下げをさせていただき、(110GHz VNAは5000万円以下)

深セン市のH社などでは、1台の有名メーカーの導入ではなく、C社製品を複数台導入することで開発を加速しています。

製品開発においては、2番手ではダメで、1番にならないとビジネスにはなりません。

高額な設備投資を伴う製品開発では、「安心感」ではなく「スピード感」が求められます。

電子計測器業界の「ゲームチェンジャー」として、高性能/高信頼/低価格/短納期を武器に

T&Mコーポレーションはお客様のご予算を最大限生かす製品群をご提案させていただいております。