Wi-Fi 7 RFFE(無線フロントエンド)市場を牽引する Qorvo、Skyworks、Broadcom の3社は、いずれも「非線形アンプ+DPD(デジタル事前歪み補正)」という方向性では一致していますが、そのアプローチや得意領域には明確な違いがあります。
特に、Broadcomが「フィルターの統合」を武器にしているのに対し、QorvoやSkyworksは「モジュールの電力効率と柔軟性」で競っています。
Wi-Fi 7 対応 RFFE 3社比較表
| 特徴 | Qorvo (コーボ) | Broadcom (ブロードコム) | Skyworks (スカイワークス) |
| 主要コンセプト | Non-linear FEM | FiFEM (Filter Integrated FEM) | ICE (Innovative Compact Efficiency) |
| 最大の強み | 電力効率とSoC連携。MediaTek等との強力なエコシステム。 | FBARフィルターの統合。干渉除去能力が圧倒的。 | 製品ラインナップの広さ。性能重視からコスト重視まで網羅。 |
| 非線形技術 | SoC側のDPDと高度に最適化。消費電力20%以上削減。 | 自社SoCとセットで「WiFAM」として最適化。電力最大40%削減。 | 「Efficiency Tier」として展開。熱耐性と小型化に強み。 |
| 主なターゲット | Androidスマホ(ハイエンド)、モバイルゲーミング。 | 自社SoCを採用するハイエンドルーター、iPhone等。 | スマホ、メッシュWi-Fi、産業用IoT。 |
各社の詳細戦略と違い
1. Qorvo:Androidエコシステムの標準
Qorvoは、MediaTekの「Filogic」や「Dimensity」シリーズと深く連携しており、リファレンスデザイン(標準設計)として採用されることが多いのが特徴です。
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特徴: アンプの歪み特性をSoC側が把握しやすいように設計されており、**「セットでの使いやすさ」**が売りです。
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メリット: 開発期間を短縮しつつ、業界トップクラスの低消費電力を実現できます。
2. Broadcom:垂直統合と「最強のフィルター」
Broadcomは、Wi-Fiチップ(SoC)からRFFEまで自社で揃える「垂直統合」モデルです。
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特徴: FiFEM という名前の通り、独自の FBAR(空隙型バルク弾性波)フィルター をFEM内部に組み込んでいます。
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メリット: 5GHz帯と6GHz帯が隣接するWi-Fi 7において、干渉を極限まで防ぎます。自社SoCとの組み合わせでは「WiFAM」という管理技術により、最大40%もの電力削減を謳っています。
3. Skyworks:柔軟な「ティア(階層)」戦略
Skyworksは、用途に合わせて「Performance(性能重視)」と「Efficiency(効率重視)」の2つのティアを展開しています。
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特徴: 最新の SKY85794-11 など、非線形アンプを搭載したモデルを素早く投入。
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メリット: Apple製品への採用実績が豊富で、非常に高い信頼性と、あらゆるSoC(Qualcomm, Broadcom, MediaTek)と組み合わせられる汎用性の高さが魅力です。
結論:どれを選ぶべきか?(デバイスメーカー視点)
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「MediaTekベースで、最速で省電力なスマホを作りたい」
→ Qorvo の Non-linear FEM が最適。
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「最高性能のWi-Fi 7ルーターを作りたい(干渉対策を完璧にしたい)」
→ BroadcomのSoCと FiFEM の組み合わせが最強。
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「多様な製品ライン(メッシュからスマホまで)を共通の設計思想で作りたい」
→ ラインナップが豊富な Skyworks が有利。
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