EMIB(Intel)とCoWoS(TSMC)は、どちらもチップレットを高速に接続するための2.5Dパッケージング技術ですが、そのアプローチと構造には明確な違いがあります。
NVIDIAのGPU(Blackwellなど)が採用しているCoWoSに対し、Intelは自社製品やFoundry事業でEMIBを武器に「コストと拡張性」で対抗しています。
EMIB vs. CoWoS 詳細比較
| 比較項目 | EMIB (Intel) | CoWoS (TSMC) |
| 基本構造 | パッケージ基板内に小さなシリコンブリッジを埋め込む。 | チップ全体の下に**巨大なシリコン層(インターポーザ)**を敷く。 |
| コスト | 低い。シリコンを必要な箇所(接続部)にしか使わないため。 | 高い。チップ全体の面積をカバーする巨大なシリコン片が必要。 |
| 歩留まり | 良好。小さなブリッジのみを検査・配置するため、欠陥リスクが低い。 | 課題あり。インターポーザが大きくなるほど、1箇所でも欠陥があれば全体が不良になる。 |
| パッケージサイズ | 拡張性が高い。120mm角を超える超大型パッケージも実現可能。 | 制限あり。露光装置の限界(レチクルサイズ)により、大型化に物理的制約がある。 |
| 熱膨張(CTE) | シリコン面積が小さいため、基板との熱膨張差による歪みが起きにくい。 | 巨大なシリコン層があるため、熱による反り(ワーページ)が発生しやすい。 |
| 主な採用製品 | Sapphire Rapids / Granite Rapids (Xeon), Meteor Lake | NVIDIA H100/B200, AMD Instinct, Apple Mシリーズ (Ultra) |
1. TSMC CoWoS の強みとバリエーション
CoWoS(Chip on Wafer on Substrate)は、現時点で最も実績があり、信頼性が高いデファクトスタンダードです。TSMCは弱点である「コスト」や「サイズ制限」を克服するため、以下の派生技術を展開しています。
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CoWoS-S: 標準的なシリコンインターポーザを使用。最も高性能だが高価。
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CoWoS-R: シリコンの代わりにRDL(再配線層)を使用し、コストを低減。
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CoWoS-L: EMIBに似た手法。RDL基板の中に「LSI(Local Silicon Interconnect)」というブリッジを配置し、大型化とコスト削減を両立。NVIDIAのBlackwellで採用。
2. Intel EMIB の戦略的優位性
IntelのEMIBは、後発ながら「経済性」と「巨大化」に特化しています。
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「レチクルサイズ」の壁を超越: 半導体露光装置が一度に露光できる面積(レチクルサイズ)には限界がありますが、EMIBは小さなブリッジを複数配置するだけなので、インターポーザのサイズ制限に縛られません。2026年以降、Intelは120mm×120mmを超える巨大なAIプロセッサの製造を計画しています。
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EMIB-Tの登場: 2025年後半から2026年にかけて、TSV(シリコン貫通電極)を統合したEMIB-Tが登場します。これにより、垂直方向の電力供給効率が向上し、HBM4(次世代メモリ)の統合がさらに容易になります。
3. 2026年の市場展望
かつては「AIチップ=CoWoS」一択でしたが、2026年現在は分散化が進んでいます。
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ハイエンドAI: 引き続きCoWoS-Lが主流(NVIDIA Rubinなど)。
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ASIC・カスタムAI: コストパフォーマンスと設計の柔軟性を求め、GoogleやAWS、Qualcommなどの大手顧客がIntelのEMIBを採用する動きが加速しています。
出典:Google Gemini
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