従来のミキサ(アナログ)方式で相互相関法を実現しようとすると、ハードウェアのハードルが非常に高くなります。
なぜ「2つの独立したLO」が必要なのか、そして全ディジタル方式がそれをどう解決したのかを整理します。
1. アナログ方式の課題:LO自身のノイズ
従来のヘテロダイン方式やフェーズロックループ(PLL)方式では、DUTの信号をミキサでベースバンドに落とす際、局発信号(LO)の位相雑音がDUTの雑音に加算されてしまいます。
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1系統のみの場合: 測定結果 = DUTの雑音 + LOの雑音 + ミキサの雑音
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相互相関(アナログ)の場合:
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2つのミキサ、2つのLO、2つの低雑音増幅器(LNA)を用意します。
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**2つのLOが完全に独立(無相関)**であれば、相互相関処理によってLO自身の雑音をキャンセルし、DUTの雑音だけを抽出できます。
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ハードウェアの負担:
高性能な独立したLOを2つ用意し、かつそれらが互いに干渉(インジェクションロックなど)しないよう物理的にアイソレーションを確保するのは、コストと設計難易度の両面で極めて困難です。
2. 全ディジタル方式による「仮想LO」の実現
全ディジタル方式(ダイレクト・サンプリング)では、物理的なミキサやアナログLOを使いません。
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ADCがLOの代わり: サンプリングクロックが実質的な「基準」となります。
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計算上の参照波: デジタルドメインで生成する複素指数関数($e^{j\omega t}$)は、計算上の理想的な波形であるため、それ自体に(数値演算誤差以外の)位相雑音は存在しません。
なぜADCが2つ必要なのか?
デジタル上のLOが無雑音だとしても、ADCのサンプリング・クロックのジッタ(アパーチャ・ジッタ)や量子化雑音が、アナログ方式における「LOの雑音」に相当する限界を作ります。
そのため、全ディジタルでも以下の構成をとります。
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2つの独立したADCを使用。
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それぞれに独立したクロック源(または高度にアイソレーションされたクロック分配)を用意。
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デジタル処理で相互相関をとる。
3. 比較まとめ:アナログ vs 全ディジタル
| 項目 | アナログ相互相関方式 | 全ディジタル相互相関方式 |
| 主要ノイズ源 | アナログLO、ミキサ | ADCジッタ、量子化雑音 |
| ハードウェア | ミキサ×2、LO×2、フィルタ群 | 高速ADC×2、FPGA/DSP |
| 柔軟性 | 測定周波数ごとにLO調整が必要 | サンプリングレート内で任意に処理可能 |
| コスト/サイズ | 非常に高価、大型 | ADC性能に依存するが比較的コンパクト |
次のステップ
全ディジタル方式において、ADCの「アパーチャ・ジッタ」が具体的にどの程度の位相雑音フロア(dBc/Hz)として現れるか、計算例を確認してみますか?それとも、FPGAでの実装アルゴリズムに興味がありますか?
出典:Google Gemini
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