パラメータ | 名称 | 単位 | 役割・意味 |
---|---|---|---|
Z | インピーダンス(Impedance) | Ω(オーム) | 測定対象の交流に対する“複素抵抗”。大きさと位相を持ち、周波数ごとに変化する。 |
θ | 位相角(Phase Angle) | °(度) | 電流と電圧の位相差。インピーダンスの性質(容量性 or 誘導性)を示す。 |
** | Z | ** | インピーダンスの絶対値(Magnitude) |
X | リアクタンス(Reactance) | Ω(オーム) | インピーダンスの虚数成分。容量性ならマイナス、誘導性ならプラス。X = |
一部の測定器では、「R(抵抗成分)」や「Y(アドミタンス)」なども基本パラメータに含めることがありますが、「Z」「θ」「|Z|」「X」が最も代表的な4項目です。
■ これらのパラメータで分かること
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✅ 部品や材料の周波数依存性(LやCの値が周波数でどう変化するか)
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✅ 損失成分の把握(Q値やD値の算出が可能)
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✅ 等価回路へのフィッティング(RLC直列/並列モデルへの適用)
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✅ 誘電体や磁性体の複素定数への変換(εやμの導出)
■ 測定例(簡易)
たとえば、周波数1 MHzで測定したあるコンデンサの測定結果が:
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Z = 159 Ω
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θ = -89.8°
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|Z| = 159 Ω
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X = -158.9 Ω
という場合、容量性負荷で理想的なコンデンサ挙動を示していることが分かります。
■ まとめ
インピーダンス・アナライザの4パラメータ(Z、θ、|Z|、X)は、電子部品・材料・回路の交流応答特性を可視化・定量化するための基本指標です。
これらをもとに、さらに詳細な物性パラメータ(Q、D、R、L、C、ε、μなど)を導出することが可能です。
T&Mコーポレーションでは、これらのパラメータを高精度で測定可能な各種インピーダンス・アナライザを取り揃えており、用途・周波数帯域に応じた製品提案・治具選定・評価支援も承っております。