ケーブル/ハーネス・テスタとは

~配線の断線・短絡・誤結線を自動で検出する多芯導通検査装置~


■ 概要

ケーブル/ハーネス・テスタとは、電線・多芯ケーブル・ワイヤーハーネスに対して、導通状態、絶縁状態、配線順の正誤などを高速・自動で検査する装置です。
多ピン・多芯のケーブルを一括で判定できるため、家電、車載、医療機器、産業機器などの量産ラインでの出荷検査や受入検査に不可欠です。


■ 主な測定項目

測定項目 内容
導通検査 断線・接触不良・ハンダ不良などのチェック
短絡検査 異なる線間での意図しないショートを検出
配線順チェック ピンNo.の結線間違い、交差配線、逆接続の確認
絶縁抵抗測定 高電圧印加による絶縁不良の検出(オプション)
Hi-Pot(耐電圧)試験 高圧印加によるリーク電流測定(絶縁劣化検出)

■ 使用用途(アプリケーション)

  • ✅ ワイヤーハーネス(車載、医療、FA機器)の全数検査

  • ✅ フラットケーブル・FFC/FPCケーブルの極性確認

  • ✅ 産業用制御ケーブルの端子間接続チェック

  • ✅ 自社加工済ケーブルの品質保証(OEM・ODM用途)

  • ✅ 組立後機器内の配線チェック(組込検査)


■ 特長と機能

特長 内容
🧠 自動配線学習機能 良品を読み込み、以降の判定基準にできる(マスター比較)
⚡ 高速スキャン 数百ピンを数秒で検査可能
💾 ログ保存・ラベル印刷 合否データのトレーサビリティ確保
🔌 専用治具との組み合わせ D-sub、MIL、JST、コネクタタイプなど対応
🔄 PLC連携・自動ライン対応 製造現場への組込みやI/O制御にも対応可能

■ 検査方式の例(マトリクス方式)

テスタ内部のスイッチングマトリクスを用いて、全ピン間の抵抗値をチェック:

  • OK:指定ピン同士が正しく導通し、他との短絡なし

  • NG:断線、配線違い、クロス接続、漏れ接続など


■ まとめ

ケーブル/ハーネス・テスタは、目視や手動検査では困難な多芯配線の品質確認を自動・高速・確実に行うための専用機器です。
T&Mコーポレーションでは、検査対象の仕様(ピン数、電圧、導通閾値、検査時間)に応じて、小型ハンディ型から多チャンネル対応の量産ラインモデルまで幅広くご提案可能です。