SIGLENT(シグレント)ベクトル信号発生器 SSG6082A-V シリーズ

6Gにおけるアッパーミッドバンドとは、7GHzから24GHz程度の周波数帯を指す用語です。これは、今後の6Gネットワークにおいて、高速大容量通信を実現するための主要な周波数帯として注目されています。


 

アッパーミッドバンドの重要性

 

アッパーミッドバンドは、5Gで主に使われている3.5GHz帯のようなミッドバンドと、ミリ波(24GHz以上)の中間に位置します。この帯域は、以下の理由から6Gで特に重要視されています。

  • 広帯域幅の確保: 既存のミッドバンドは周波数が混み合っており、広帯域を確保するのが難しい状況です。一方、アッパーミッドバンドは比較的利用が少なく、広い帯域幅を確保しやすいため、超高速・大容量通信に不可欠な存在です。

  • カバレッジと速度のバランス: アッパーミッドバンドは、ミリ波よりも電波の減衰が少なく、比較的広い範囲をカバーできます。また、既存のミッドバンドよりも高速通信が可能です。このため、カバレッジ(通信範囲)と容量(通信速度)のバランスが優れており、都市部から郊外まで幅広いエリアで利用できると期待されています。この優れた特性から、業界では「ゴールデンバンド」と呼ばれることもあります。

 

課題と今後の展望

 

アッパーミッドバンドは多くの可能性を秘めていますが、実用化にはいくつかの課題も存在します。

  • 干渉の問題: アッパーミッドバンドは、衛星通信や気象レーダーなど、他の用途ですでに利用されている周波数帯と重なる部分があります。これらの既存システムとの干渉を回避するための技術開発や、国際的な周波数調整が不可欠です。

  • 技術的課題: 広い帯域幅を利用するには、より多くのアンテナを搭載した「Gigantic MIMO」といった新しい技術が必要となります。これにより、消費電力の増加や、機器のコスト上昇が懸念されます。

6Gの標準化は2028年から2029年頃に完了し、商用サービスは2030年頃に開始されると予測されています。

 

T&MコーポレーションではSIGLENT社、Ceyear社の電子計測器(スペアナ、VSG、VNA等)による6G関連の高周波電子計測器の提案を行っております。お気軽にお問い合わせフォームよりご相談くださいませ。
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