オシロスコープのチャンネル数とは?
オシロスコープのチャンネル数(Channel)とは、同時に観測できる独立した信号の入力数を意味します。
たとえば「2チャンネル(2ch)」なら2本の信号を、「4チャンネル(4ch)」なら4本の信号を同時に表示・比較できます。
■ よく使われるチャンネル数
チャンネル数 | 用途・特徴 |
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1ch | 単純な信号確認、教育入門などに使用(近年ではあまり一般的ではない) |
2ch | 最も基本的な構成。基準信号との比較や簡単なタイミング解析に十分 |
4ch | 複雑な波形の同時測定、デジタル信号のタイミング比較やバス解析に便利 |
8ch以上(MSO等) | ロジックアナライザ機能付き。組込み系やデジタルシステムの解析向き |
■ チャンネル数による違いと選び方
● 2chでできること
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信号と基準信号の比較(例:入力と出力)
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位相のずれや遅延時間の測定
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差動信号の2本を同時に測定
● 4ch以上でできること
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マルチポイントの同時観測(例:電源、クロック、データライン、リセット信号など)
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複雑なデジタル通信(CAN、I²C、SPIなど)のバス全体のタイミング解析
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波形の相関関係や交差動作の解析
■ チャンネル数と価格の関係
一般にチャンネル数が増えるほど価格も上がります。
同じ帯域・仕様の製品であれば:
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2chモデルの方が安価で手軽
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4chモデルはやや高価だが、将来の拡張や複雑な測定に対応可能
■ T&M取扱製品の例
モデル | チャンネル数 | 特徴 |
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Micsig TO1102 | 2ch | 教育向け・タブレット型 |
Micsig TO1104 / STO1104 | 4ch | 12ビット分解能モデル。開発向け |
SIGLENT SDS1104X-E | 4ch | 高コスパ。4ch+FFT対応 |
OWON HDS2102S | 2ch | ハンディタイプ。現場測定用 |
■ まとめ
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チャンネル数は「同時に観測したい信号の数」を基準に選ぶ
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初心者や基本的な波形確認なら2ch
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複雑な解析や将来性を重視するなら4ch以上が安心
T&Mコーポレーションでは、2chから4ch以上まで、幅広いラインナップのオシロスコープをご用意しています。
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