オシロスコープ入門:はじめての波形観測ガイド

 

オシロスコープ(Oscilloscope)とは、時間によって変化する電圧信号(波形)を画面にリアルタイムで表示する測定器です。
電子回路の動作確認、電源電圧の安定性、通信信号のトラブル診断など、**“電気の見える化”**に欠かせないツールです。


✅ オシロスコープでできること

測定内容 活用例
波形の形を見る 正弦波・矩形波・パルス波など
信号の周期・周波数を測る クロックや通信波形の確認
電圧レベルの変化を追う センサ出力や電源立ち上がり
異常を見つける ノイズ・波形の乱れ・瞬断など

✅ オシロスコープの基本構成

部位 説明
プローブ 測定対象(信号)に接続する線。入力インターフェース。
画面(ディスプレイ) 測定した波形を表示。時間軸×電圧軸のグラフ形式。
トリガ機能 決まったタイミングで波形を安定表示させる制御。
操作部(ボタンやノブ) 測定範囲・時間軸・電圧軸などを設定・調整。

✅ 入門者向け:最初に覚える5つのポイント

  1. CH(チャンネル)数:同時に測る信号の数(2ch or 4chが一般的)

  2. 帯域幅(MHz):測れる信号の速さ(例:100MHzで10MHz信号が正確に見える)

  3. サンプリングレート(Sa/s):どれだけ細かく波形を記録できるか(例:1GSa/s)

  4. トリガ設定:波形が止まって見えるようにするための「きっかけ」を決める機能

  5. 波形の保存:USBやWi-FiなどでPCにデータ保存・共有が可能なモデルもあり


✅ 初心者向けおすすめモデル(T&M取扱製品)

モデル メーカー 特長
Micsig TO1104 Micsig タッチ操作OK、100MHz / 4ch、教育・入門に最適
OWON SDS1102 OWON コンパクト&低価格。100MHz / 2ch。初めての1台に
SIGLENT SDS1104X-E SIGLENT 4ch / 100MHz、プロトコル解析にも対応。長く使える

✅ よくある質問(FAQ)

Q. オシロスコープって難しいですか?
A. 最初は戸惑うかもしれませんが、基本操作は5分で慣れます。最近のモデルは「オートセット機能」もあり、信号をつなぐだけで波形を自動表示してくれます。

Q. どのくらいのスペックがあれば良い?
A. 電子工作や教育なら100MHz/2ch〜4chが目安。
パルスや通信解析までしたいなら、プロトコルデコード対応機を選ぶと安心です。

Q. ノートPCでも使えますか?
A. 多くのモデルがUSB/LAN/Wi-Fi経由でPC連携できます。データ保存やリモート操作も可能です。


まとめ

  • オシロスコープは「電気を見る」ための必須ツール

  • はじめての方には、100MHz/2~4ch/簡単操作モデルが最適

  • T&Mでは、教育機関・個人・企業の導入サポート、デモ機貸出にも対応

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