スペアナとは?|周波数成分を可視化するスペクトラムアナライザの基礎知識
スペアナ(スペクトラムアナライザ)は、信号の周波数成分を測定・表示する計測器です。主に無線通信や高周波回路、EMC評価などの現場で使用され、「どの周波数にどれくらいの強さの信号が含まれているか」を視覚化できます。
スペアナの基本機能
機能 | 説明 |
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周波数分析 | 信号のスペクトル(周波数成分)を表示 |
パワー測定 | dBmやμVなどで信号強度を定量的に表示 |
スパン制御 | 測定対象の周波数帯域を指定(例:100kHz~3GHz) |
トレース機能 | Max Hold、Averageなどで信号の傾向を捉える |
マーカ測定 | 特定の周波数の値をピンポイントで読み取れる |
オシロスコープとの違い
項目 | スペアナ | オシロスコープ |
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表示軸 | 横軸:周波数、縦軸:電力 | 横軸:時間、縦軸:電圧 |
用途 | 無線・高周波・EMC測定 | 電子回路・タイミング波形の可視化 |
観測対象 | 周波数成分の強度 | 波形の時間変化 |
※一部製品は「スペアナ+オシロスコープ」のハイブリッド機能も搭載(例:SIGLENT SVA1000X)
スペアナが活躍する場面
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アンテナ/送信回路の調整
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EMCノイズ(不要輻射)の測定
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無線通信機器(Bluetooth・Wi-Fiなど)の周波数特性確認
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フィルタ回路の通過帯域/遮断特性の評価
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ミキサ/変調器の出力成分の分析
T&Mおすすめ製品
✅ SIGLENT SVA1000Xシリーズ
スペアナ+ベクトルネットワークアナライザ機能を搭載した高コスパモデル。
✅ SIGLENT SHA800Aシリーズ(ハンドヘルド型)
現場作業に最適な可搬型スペアナ。屋外・電波測定に。
✅ OWON XSAシリーズ(コスト重視)
基本的なスペアナ測定に対応した安価モデル。
まとめ
スペアナは、目に見えない「電波・ノイズ・高周波信号」を**“周波数軸で見える化”できる重要な計測器**です。
高周波・RF開発に携わるエンジニアにとっては、オシロスコープと並ぶ必須ツールといえるでしょう。
T&Mコーポレーションでは、SIGLENT・OWON製のスペアナを日本総代理店として販売・サポートしております。
用途に応じたモデル選定・デモ機貸出も可能ですので、お気軽にご相談ください。