岡田健一氏による「6Gに向けたテラヘルツ帯フェーズドアレイ無線技術」に関する研究
次世代移動通信システム(6G)の実現を目指し、特にテラヘルツ帯(サブテラヘルツ帯を含む)の利用と、そのためのフェーズドアレイ無線機の開発に焦点を当てています。
この研究の主なポイントは以下の通りです。
💡 研究の概要
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目的: 6Gで求められる100 Gbps超の超高速・大容量通信を実現するため、テラヘルツ帯に対応した無線技術の開発。
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主要技術: CMOS集積回路技術を用いたテラヘルツ帯フェーズドアレイ無線機(トランシーバ)およびモジュール技術。
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CMOS技術を用いることで、安価で大量生産が可能となり、IoT/モバイル端末への搭載、ひいては6G通信のコンシューマー化が期待されています。
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🚀 成果と特徴的な技術
岡田氏らの研究チームは、テラヘルツ帯フェーズドアレイ無線技術において、いくつかの世界初や最高速度を達成しています。
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全二重サブテラヘルツフェーズドアレイ無線機の実現:
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送信と受信を同時に行える「全二重通信」をサブテラヘルツフェーズドアレイ無線機で世界で初めて実現しました。
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これは、新提案のアンテナ構成と広帯域高精細移相器の導入により、高周波信号の自己干渉を大幅に低減することで可能になりました。
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超高速通信の達成:
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半二重通信モードにおいて、サブテラヘルツフェーズドアレイ無線機として当時最高の112 Gbpsの通信速度を達成しています。
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小型・低消費電力化:
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150 GHz帯の超小型・低消費電力アンテナ一体無線機モジュールを開発するなど、端末への搭載を見据えた小型化、高集積化を進めています。
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オールCMOS 300 GHz帯フェーズドアレイ送信機:
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増幅器、アンテナ、ビームフォーマを全てCMOSの同一チップ上に集積し、100 Gbps超のデータ速度を達成しています。
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🌐 フェーズドアレイ無線機とは
フェーズドアレイ無線機は、多数のアンテナ素子を並べ、それぞれの信号の**位相(フェーズ)**を制御することで、電波のビームを特定の方向に集中させたり(ビームフォーミング)、高速で向きを変えたりできる技術です。
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高周波帯域(ミリ波帯やテラヘルツ帯)では電波の直進性が強く、建物などの障害物や人の動きで遮られやすいため、ビームフォーミングによる信号強度の維持と、ビームステアリングによる瞬時の方向切り替えが不可欠となります。
岡田氏の研究は、この重要なフェーズドアレイ技術を、テラヘルツ帯でCMOS集積回路を用いて実現することに大きな進展をもたらしており、6G実用化の鍵となる技術の一つとされています。
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