ハンディ・オシロスコープとは

ハンディ・オシロスコープとは、持ち運び可能なコンパクト設計のオシロスコープです。
通常のベンチトップ型に比べて軽量・小型で、現場やフィールドワークなど屋外での測定可搬性が求められる作業に最適です。


ハンディ型と据え置き型の違い

特徴 ハンディ・オシロスコープ 据え置き型(ベンチトップ)
携帯性 ◎ 軽量・片手操作可能 △ 大きく持ち運びに不向き
電源 バッテリー駆動が可能 通常はAC電源が必要
操作性 タッチパネルや物理ボタン中心 大型画面で詳細操作が可能
測定精度 製品により異なるが、近年は据え置き型に近い性能も 高帯域・高分解能モデルが豊富

ハンディタイプは機動力が必要なメンテナンス作業や現場点検、屋外設備の測定などに活躍しています。


ハンディ・オシロスコープの用途

ハンディ・オシロスコープは以下のようなシーンで広く使用されています。

  • 工場や設備の現場保守

  • 屋外の電力・通信機器の点検

  • フィールドサービスエンジニアの携帯用測定器

  • 教育現場での持ち運び実験

  • クルマやドローンなど移動体の計測

最近ではUSB充電式・タッチパネル式・フルHD画面対応モデルなど、ユーザーに優しい進化を遂げています。


ハンディ・オシロスコープの選び方

導入時には、以下の仕様を確認すると安心です。

  • 帯域幅(例:70MHz、100MHzなど)

  • サンプリングレート(例:1GSa/s以上)

  • チャネル数(1ch~4ch)

  • ディスプレイの視認性(サイズ・解像度)

  • バッテリー駆動時間

  • 記録機能(SDカード、USB出力など)

特に、**現場での耐久性(筐体の堅牢性や耐ノイズ性)**も重要です。


ハンディ・オシロスコープの製品例と選定ポイント

代表的なハンディオシロスコープには、以下のようなモデルがあります:

  • Micsig ATOシリーズ:大画面タッチ操作、12ビット高分解能で人気

  • OWON HDS200シリーズ:安価でバランスの良いエントリーモデル

  • Fluke 190シリーズ:堅牢でフィールド用途に特化

各モデルには特長がありますので、使用環境や測定目的に合わせて選定することが重要です。