光コンポーネントアナライザとは
**光コンポーネントアナライザ(Optical Component Analyzer, OCA)**とは、光ファイバや光デバイスの伝送特性(反射・損失・遅延・群遅延など)を高精度に評価するための専用測定器です。
光通信用のパッシブ部品(ファイバ、コネクタ、AWG、WDM素子、PLC分岐器など)の周波数特性や空間的な構造影響を評価する際に使用されます。
✅ 主な測定項目
測定内容 | 説明 |
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反射率(Return Loss) | 反射の大きさ。光がどれだけ戻るかをdBで評価 |
挿入損失(Insertion Loss) | 入力光に対して出力される光の損失 |
遅延特性(Group Delay) | 光信号がデバイス内を通過する時間のばらつき |
Sパラメータ(S21/S11) | VNA同様の解析を光信号で実現可能 |
✅ よく使われるデバイス評価対象
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光アイソレータ
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波長多重分離素子(WDM/DWDM)
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AWG(Arrayed Waveguide Grating)
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光ファイバケーブル・コネクタ
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PLCスプリッタ、光カプラ
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光フィルタ、偏波保持デバイス
✅ 測定方式の例(基本原理)
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干渉法(光コヒーレンスドメイン反射法)
→ 反射や遅延を高分解能で空間的に分離可能 -
ベクトル方式(O-VNAのように動作)
→ 周波数領域の伝送特性を広帯域で測定可能
✅ CEYEAR製 光コンポーネントアナライザ(例)
製品名 | 特長 | 用途 |
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CEYEAR OCA5000シリーズ | 高分解能反射測定/広帯域/Sパラ解析可能 | AWG・WDM素子の評価、研究開発向け |
OCA2000シリーズ | 携帯型設計・中小規模のライン評価向け | 生産ラインの光部品チェックなど |
※帯域・分解能・測定速度などはモデルにより異なります。詳細は個別資料をご提供可能です。
✅ 光コンポーネントアナライザの選定ポイント
項目 | 選び方のポイント |
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測定帯域 | 使用波長帯(例:Cバンド、Lバンドなど)に対応しているか |
反射測定の分解能 | デバイス内の構造を区別できるか(空間分解能) |
波長スイープ速度 | 生産ライン用途なら短時間測定が重要 |
インターフェース | SC/APC、FC/PCなどコネクタ形式も確認必要 |
価格・導入支援 | 技術サポートやカスタマイズの可否も含めて評価を推奨 |
まとめ
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光コンポーネントアナライザは、光通信部品の損失・反射・遅延などを高精度に評価する測定器
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WDM素子・AWG・光コネクタなどの量産・開発で広く使用
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