
総務省が定めた「空間伝送型ワイヤレス電力伝送システム」の技術的条件案は、主に以下の3つの周波数帯に分けて定められています。
920MHz帯
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用途: 工場や倉庫内のセンサー、物流機器などへの給電。
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送信電力: 1W以下。
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給電距離: 最大10m。
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運用形態: 送電装置から送信された電波を受電装置が受け、バッテリーレスで動作するセンサーなどに電力を供給。キャリアセンス機能により、他の無線システムへの干渉を避ける。
2.4GHz帯
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用途: 屋内でのモバイル機器やIoT機器への給電。
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送信電力: 1W以下。
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給電距離: 最大10m。
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安全対策: 人体への影響を考慮し、電波防護指針値を超える範囲に人が立ち入った場合、送信を停止する機能が必須。
5.7GHz帯
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用途: 920MHz帯や2.4GHz帯と同様の用途に加え、より指向性の高い伝送が可能。
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送信電力: 1W以下。
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給電距離: 最大10m。
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安全対策: 2.4GHz帯と同様に、人体検出による送信停止機能が必須。
その他共通の技術的条件
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給電方式: 主にレトロディレクティブ方式が想定されており、受電装置からのビーコン信号を利用して送電装置が電波を集中させることで効率的な給電を行う。
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設置場所: 当面は屋内に限定されており、送電装置と受電装置が同一管理者の管理下にあることが条件。
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干渉対策: 送信電波が他の無線システムに干渉しないよう、運用管理が徹底されることが求められる。
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