電源 入門

電子回路や測定機器を正しく動作させるために欠かせないのが「電源」です。本項では、電源の基本的な役割、種類、選び方のポイントについて、これから電子機器に触れる方でも理解しやすいように解説します。

電源の役割とは?

電源は、機器に必要な電圧と電流を安定して供給する装置です。たとえば、家庭用コンセントはAC(交流)ですが、多くの電子機器はDC(直流)で動作します。電源装置はこのACをDCに変換し、かつ電圧や電流を調整して出力します。

 

主な電源の種類

種類 特徴 主な用途
リニア電源 ノイズが少なく安定性が高い オーディオ・高精度測定用
スイッチング電源 小型・高効率 通信機器・産業機器全般
プログラマブル電源 出力を自由に設定・制御可能 試験・評価・自動化ラインなど
 

初心者が知っておきたい用語

  • 出力電圧(V):機器に供給する電圧の大きさ

  • 出力電流(A):供給できる電流の最大値

  • チャンネル数:同時に出力できる系統の数

  • 保護機能:過電流・過電圧・短絡(ショート)に対応する安全機能

教育・電子工作にも最適

電子工作、マイコン学習、ロボット製作などの用途では、小型で扱いやすい可変電源がよく使われます。最近では、USBやPCから制御できるプログラマブル電源も普及しており、学生実験やオンライン学習環境でも導入が進んでいます。