12ビットオシロスコープ – 高精度波形解析のための選択
12ビットオシロスコープは、従来の8ビットモデル(256階調)に比べて16倍の垂直分解能(4096階調)を持ち、微小な信号の詳細な解析や高精度な測定が可能です。これは、パワーエレクトロニクス、アナログ回路、医療機器など、精密な波形解析が求められる分野で特に有用です。
📝 12ビットオシロスコープの特徴
-
高い垂直分解能
-
12ビットの分解能は、8ビットに比べて16倍の4096階調の精度を実現し、微小な信号の変化を正確に捉えます。
-
-
低ノイズ性能
-
微小信号の測定には低ノイズ設計が重要で、信号の忠実な再現が可能。
-
-
高サンプリングレート
-
高速信号の正確な捕捉に必要な高いサンプリングレートを備えています。
-
-
広帯域対応
-
高周波信号から低周波信号まで、幅広い帯域での正確な測定が可能。
-
-
高メモリ深度
-
長時間の波形観測や詳細な信号解析に対応。
-
🔧 T&Mコーポレーション取り扱い製品
1. Siglent SDS7000Aシリーズ(最新モデル)
-
帯域幅:500MHz ~ 2GHz
-
チャンネル数:4チャンネル
-
サンプリングレート:10GSa/s(インターリーブ)
-
メモリ深度:最大2Gpts
-
分解能:12ビット
-
画面:15.6インチフルHDタッチディスプレイ
-
主な特徴:
-
業界トップクラスの低ノイズ設計
-
ハードウェアベースのリアルタイムスペクトラム解析
-
高速波形リフレッシュレートで瞬間的な信号も正確にキャプチャ
-
広範なシリアルプロトコルデコードとパワー解析対応
-
LAN、USB、Wi-Fi接続対応
-
2. Siglent SDS3000X HDシリーズ(最新モデル)
-
帯域幅:350MHz ~ 1GHz
-
チャンネル数:4チャンネル
-
サンプリングレート:5GSa/s(インターリーブ)
-
メモリ深度:500Mpts
-
分解能:12ビット
-
画面:10.1インチタッチディスプレイ
-
主な特徴:
-
高精度の12ビットADCで微小信号も正確に解析
-
デジタル・トリガ、シリアルデコード、波形解析機能
-
高速波形リフレッシュレートで一瞬の変化も逃さない
-
マスクテスト、FFT解析、パワー解析機能
-
LAN、USB、Wi-Fi接続対応
-
3.Micsig MHO6シリーズ(最新モデル)
-
垂直分解能:12ビット(4096階調)
-
チャンネル数:8チャンネル
-
帯域幅:350MHz、500MHz、1GHzの3モデル
-
サンプリングレート:最大6GSa/s
-
メモリ深度:最大1800Mpts
-
ディスプレイ:16インチ、1920×1200の高解像度タッチスクリーン
-
本体厚さ:約3.52cmの超薄型設計
-
インターフェース:USB、LAN、HDMI出力対応
🛠️ 主な用途
-
パワーエレクトロニクス
-
SiC、GaNデバイスのスイッチング波形の詳細な観測
-
-
アナログ回路設計
-
微小なリップルやノイズの測定
-
-
医療機器開発
-
高精度な生体信号の解析
-
-
研究開発
-
高分解能が求められる各種実験・評価
-
⚠️ 選定時の注意点
-
ノイズレベル
-
12ビットの高分解能を活かすためには、低ノイズ設計が重要です。
-
-
帯域幅とサンプリングレート
-
高速信号の測定には、十分な帯域幅とサンプリングレートが必要です。
-
-
メモリ深度
-
長時間の波形観測や詳細な信号解析に対応できるか確認が必要です。
-
🎯 まとめ
12ビットオシロスコープは、従来の8ビットモデルに比べてはるかに高い精度で信号を捉えることができ、特に微小信号や高精度な測定が求められる用途で優れたパフォーマンスを発揮します。選定にあたっては、帯域幅、サンプリングレート、ノイズレベル、メモリ深度などのスペックを慎重に検討することが重要です。