
800MHz帯3次元測位システムは、GPS(全地球測位システム)が届きにくい屋内や地下空間でも、高精度に位置を特定できるシステムです。GPSが衛星からの電波を利用するのに対し、このシステムは地上の基地局から発信される強力な800MHz帯の電波を利用します。
主な特徴と用途は以下の通りです。
仕組み
通常の測位システムが主に2次元(平面)での位置特定を行うのに対し、800MHz帯3次元測位システムは、気圧分析などを組み合わせて高さ(垂直方向)も高精度に測定できます。これにより、建物の何階にいるかまで把握することが可能です。
GPSよりも強力な電波を使用するため、電波が遮られやすい屋内でも利用できます。また、電波信号が暗号化されているため、セキュリティ面でも優れています。
用途
このシステムは、GPSが使えない場所での測位に特化しており、様々な分野で活用されます。
-
建物内での人や物の管理:
-
工場や倉庫での資材や在庫、作業員の動線管理。
-
広大な商業施設や病院での人や機器の位置把握。
-
-
安全管理:
-
作業員の転倒検知や危険区域への立ち入り検知。
-
-
物流・トレーサビリティ:
-
物品の現在地をリアルタイムで追跡し、作業効率を向上。
-
-
ナビゲーション:
-
地下街や駅構内など、GPSが届かない場所での道案内。
-
これらの技術によって、業務の効率化や安全性の向上が図られます。
参考:情報通信審議会 情報通信技術分科会 陸上無線通信委員会(第93回)日時 令和7年8月6日
資料93-3-1 「3次元測位システムに係る技術的条件」
![]() |
T&MコーポレーションではNEXTEM社と協調してSIGLENT社/Ceyear社の電子計測器(スペアナ、VSG、VNA)による800MHz帯通信評価に必要なシステムの提案を行っております。お気軽にお問い合わせフォームよりご相談くださいませ。
https://tm-co.co.jp/contact/