DVB-S2の32APSKは、主に日本の業務用衛星通信や高度衛星放送の分野で利用の検討・採用が進められてきました。
日本の一般的な家庭で視聴する現在の4K/8K放送(BS/CS)は、DVB-S2とは異なるISDB-S3という日本の独自規格を採用していますが、業務用や高度利用においてはDVB-S2やその拡張規格であるDVB-S2Xが高効率な伝送手段として注目されています。
🇯🇵 日本での主な利用分野
1. 高度衛星デジタル放送の検討
過去、総務省などで「高度衛星デジタル放送方式」が検討された際、その伝送路符号化方式の選択肢の一つとして32APSKが挙げられました。
-
伝送容量の拡大: 32APSK(特に符号化率9/10など高効率の組み合わせ)は、従来の衛星放送で使われてきた8PSK(符号化率2/3)の約2.5倍の伝送容量を持つと試算されました。
-
この高い効率は、スループット(データ量)の極めて高いサービス、例えば将来的な超高精細映像(4K/8K)の伝送や、多数のチャンネルの提供を可能にするために重要視されました。
2. 業務用・高スループット通信
DVB-S2、そしてさらに高次変調方式に対応したDVB-S2Xは、放送用途以外にも、以下のような業務用衛星通信で利用されています。
-
衛星バックホール: 携帯電話基地局や地上ネットワーク間の大容量データ伝送。
-
IP通信/ブロードバンド: 僻地や海上、災害時などでの高速インターネットアクセス。
-
ニュース収集 (SNG/DSNG): 報道機関が遠隔地から大容量の映像素材を伝送する際、限られた衛星帯域を効率的に利用するために、32APSKのような高次変調が選択されます。
3. DVB-S2Xの導入
DVB-S2X規格は、DVB-S2の拡張版であり、32APSKに加えて64APSK、128APSK、256APSKといったさらに高次の変調方式に対応しています。
-
これは、信号品質が非常に良い環境(大きなアンテナ、強力な受信システムなど)で、周波数利用効率を極限まで高めるために利用されます。
-
日本国内の衛星通信事業者やサービスプロバイダーは、トランスポンダの容量を最大化し、コスト効率を高めるためにDVB-S2Xと32APSKなどの高次変調方式を積極的に導入しています。
⚠️ 日本の一般家庭向け放送との違い
日本の一般家庭で主に利用されているBS/CSデジタル放送(現行ハイビジョン・4K/8K)の伝送規格は、国際規格のDVB-S2ではなく、主に以下の国内規格に基づいています。
-
現行BS/110度CS (HDTV): ISDB-S
-
新4K8K衛星放送: ISDB-S3
これらの国内規格は、日本の気象条件や受信環境に最適化されています。したがって、「DVB-S2 32APSK」という規格自体を、一般の視聴者がご家庭の受信機(テレビやレコーダー)で直接受信・利用することは基本的にありません。
DVB-S2 32APSKは、あくまでプロの放送・通信事業者が、その**伝送インフラ(衛星とのやり取り)**として、高い効率を追求する場面で活用されています。
PR:
![]() |
SDS8000Aシリーズ オシロスコープ 特長と利点 ・Coming soon
|
![]() |
SSG6M80Aシリーズ ・Coming soon
|
![]() |
![]() |
![]() |
SSA6000A Series Signal Analyzer Main Features ・Coming soon
|
![]() |
SNA6000A Series Vector Network Analyzer Key Features
|
お礼、
T&Mコーポレーションは設立5年弱ですが着実に業績を伸ばしており、
オフィスを台東区から港区芝(最寄り駅浜松町)に移転いたしました。
欧米計測器メーカーが値上げをする中、(110GHz VNAでは1億円超え)
弊社では若干の値下げをさせていただき、(110GHz VNAは5000万円以下)
電子計測器業界の「ゲームチェンジャー」として、高性能/高信頼/低価格/短納期を武器に
お客様のご予算を最大限生かす製品群をご提案させていただいております。








