「I3C(Improved Inter-Integrated Circuit)」は、EEPROMやセンサーの分野で、これまで主流だった I2CとSPIの「いいとこ取り」 をした次世代のシリアル通信規格です。
2017年にMIPI Allianceによって策定され、2025年〜2026年現在、スマホ、サーバー、自動車(DDR5メモリ管理など)を中心に、EEPROMの標準インターフェースとして急速に普及が進んでいます。
I3CがEEPROMにもたらす4つの破壊的進化
1. 劇的なスピードアップ(I2Cの約10倍以上)
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I2C: 最大1MHz(Fast Mode Plus)
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I3C: 標準で12.5MHz。オプションのHDR(High Data Rate)モードを使えば、実効速度はさらに引き上げられます。
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メリット: EEPROMに保存された大容量のパラメータやログデータを、瞬時に読み書きできるようになります。
2. 消費電力の大幅な削減
I2Cは「プルアップ抵抗」という仕組み上、通信中に常に電流を消費し続ける弱点がありました。
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プッシュプル駆動: I3Cは通信の大部分で、電流消費の少ない「プッシュプル」方式を採用しています。
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省エネ効果: 同じデータ量を転送する場合、I2Cと比較してエネルギー効率が数倍〜10倍以上向上します。
3. 「インバンド割り込み (IBI)」で配線を削減
これまで、メモリやセンサーからマイコンへ「データ準備完了」を知らせるには、専用の「割り込み線(IRQ)」が必要でした。
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2線だけで完結: I3Cは、SDA/SCLの2線の中に割り込み信号を載せることができます。
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メリット: 基板の配線が減り、デバイスの小型化に直結します。
4. I2Cとの下位互換性
これが最も重要なポイントです。
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I3Cのコントローラ(マイコン側)は、既存のI2C EEPROMをそのまま接続して制御できます。
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同じバス上に「最新のI3Cデバイス」と「安価なI2C EEPROM」を混在させることが可能です。
主要メーカーの対応状況 (2026年時点)
| メーカー | I3C対応の主な動き |
| STマイクロ | 最新のマイコン(STM32H5/U5等)でI3Cを標準搭載。Page EEPROMでの最適化を推進。 |
| Microchip | PIC18-Q20などの小型マイコンでI3Cをサポートし、EEPROMとの連携を強化。 |
| ローム | 車載向けにノイズ耐性を高めたI3C対応センサー・メモリ周辺LSIを拡充。 |
結論:なぜ今、I3Cなのか?
現在の電子機器は、DDR5メモリの管理や、数多くのセンサーを1つのバスにぶら下げる必要があり、I2Cでは「速度不足」と「配線の複雑化」が限界に達していました。
EEPROMにとってI3Cへの移行は、「超低消費電力」を維持したまま「SPI並みの高速性」を手に入れることを意味します。今後、特にバッテリー駆動のIoT機器や、高精度な制御が求められるEVにおいて、I3C EEPROMはデファクトスタンダード(事実上の標準)となっていくでしょう。
次は、I3Cを導入する際の具体的な設計上の注意点(プルアップ抵抗の扱いなど)について詳しくお伝えしましょうか?
このビデオでは、I3Cが従来のインターフェースと比較して、どのように消費電力を抑えつつ高速通信を実現しているかの基本原理が分かりやすく解説されています。
出典:Google Gemini
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