
ISAC (Integrated Sensing And Communication) とは、通信とセンシングを統合する技術です。この技術は、無線通信ネットワークが情報を送受信するだけでなく、電波を利用して周囲の環境や物体を検知する機能も持たせることを目指しています。
ISACの主な特徴
ISACの主な特徴は以下の通りです。
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同一ハードウェアでの実現: 通信とセンシングを同一のハードウェアと電波で行うため、システム全体の効率化やコスト削減が期待できます。
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プライバシーへの配慮: カメラや専用センサーとは異なり、電波の揺らぎを解析することで人やモノを検知するため、個人の特定が難しく、プライバシー保護に配慮したセンシングが可能です。
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見通しのない場所や夜間のセンシング: 電波は障害物を回り込む性質があるため、カメラでは検知できない場所(見通しのない交差点の死角など)や、夜間でもセンシングが可能です。
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新たなユースケースの創出: ISACは、スマートシティ、自動運転、工場でのAGV(無人搬送車)の追跡、ヘルスケアにおける非接触での健康モニタリングなど、多岐にわたる分野で新たなサービスを生み出す可能性を秘めています。
ISACは、6Gの主要な技術の一つとされており、5Gのさらなる高度化にも貢献すると期待されています。NTTと上智大学は、4Gや5Gの商用電波を利用したISAC技術で屋外の人流推定に成功しており、6Gの実用化を待たずにISACの価値創出を目指す動きも進んでいます。
この動画は、6G以降の技術としてのISAC (Integrated Sensing and Communication) の概念について解説しています。
Integrated Sensing and Communication for 6G and Beyond - Aryan Kaushik
T&MコーポレーションではSIGLENT社、Ceyear社の電子計測器(スペアナ、VSG、VNA等)によるISAC関連の高周波電子計測器の提案を行っております。お気軽にお問い合わせフォームよりご相談くださいませ。
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