Ceyear社 4082シリーズ シグナル・スペクトラムアナライザ ~110GHz

Joint Communication and Sensing(JCAS)は、通信とセンシングの機能を統合する技術コンセプトです。一般的に、無線通信はデバイス間でデータをやり取りするために使われますが、JCASではその無線信号を周囲の環境や物体のセンシング(検知)にも利用します。これにより、単一のシステムで通信とセンシングの両方を同時に、または連携して行えるようになります。

 

プライムプレイヤー

 

6G(第6世代移動通信システム)の中核技術として注目されており、多くの企業や研究機関が開発に取り組んでいます。主要なプレイヤーとしては、以下のような企業や組織が挙げられます。

  • エリクソン(Ericsson): 6G技術の主要な推進者として、通信とセンシングの統合に注力しています。

  • ノキア(Nokia): JCAS技術、特に6Gネットワークにおけるその応用について活発に研究・開発を行っています。

  • フラウンホーファー研究所(Fraunhofer): ドイツの応用研究機関で、JCAS技術に関連する様々なプロジェクトを進めています。

  • NXPセミコンダクターズ(NXP Semiconductors): 車載用半導体メーカーとして、自動車の安全システムや自動運転へのJCASの応用を推進しています。

  • ボッシュ(Bosch): 自動車部品メーカーであり、JCASを車両のセンシング技術と組み合わせることで、自動運転などの分野での革新を目指しています。


 

キーテクノロジー

 

JCASを可能にする主な技術は以下の通りです。

  • 大規模MIMO(Massive MIMO): 多数のアンテナを使って通信の効率を高める技術ですが、このアンテナアレイをセンシングにも活用することで、高精度な物体検知や位置推定が可能になります。

  • ミリ波・テラヘルツ波: 高周波数帯域の電波は、通信だけでなく、高解像度のレーダーセンシングにも適しています。6Gでこの周波数帯の利用が拡大することで、JCASの性能向上が期待されます。

  • 再構成可能インテリジェント・サーフェス(RIS): 電波を反射・透過・屈折させることで無線環境を最適化する技術で、JCASにおいては、電波のビームを制御してセンシングの精度を高めることにも利用されます。

これらの技術により、通信とセンシングが単一のプラットフォームで実現され、エネルギー効率の向上、インフラコストの削減、そして新たなアプリケーションの創出につながると期待されています。

 

T&MコーポレーションではSIGLENT社、Ceyear社の電子計測器(スペアナ、VSG、VNA等)によるJCAS関連の提案を行っております。お気軽にお問い合わせフォームよりご相談くださいませ。
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