
オープンデジタルビジネスコンソーシアム(Open Digital Business Consortium、略称:ODBC)は、デジタル分野における公正な競争環境の確立と、イノベーションの促進を目指す企業や団体の連合体です。
主に、巨大なデジタルプラットフォームに依存する市場構造がもたらす課題に焦点を当て、消費者の選択の自由を支える持続可能なデジタルエコシステムの実現を目指して活動しています。
主な目的と焦点
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公正な競争環境の構築:特定のプラットフォームに依存する閉鎖的な構造を是正し、公平かつ透明な競争環境をデジタル領域、特にモバイルセクターで実現することを目指します。
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相互運用性の促進:デバイスやサービス間のシームレスな接続性、すなわち「相互運用性」を高めることで、新しいアプリ開発者や周辺機器メーカーの参入障壁を下げることを目指しています。
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イノベーションの促進:公正でオープンな環境を通じて、新しい技術やサービスの創出を後押しします。
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消費者の利便性と安全性の向上:安全で信頼性の高いデジタルサービスを消費者が自由に選べる環境作りを目的としています。
主要な活動内容
ODBCは、主に以下の3つの柱を中心に活動しています。
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政策提言と意見集約の推進
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デジタル市場の公正性と透明性を高めるための具体的な提言を、政府や規制当局(特に公正取引委員会など)に提出します。
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特に、日本の**「スマホソフトウェア競争促進法」**の円滑な運用を支援するため、制度の運用面に関する課題や改善点を整理し、提言しています。
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スタートアップとの協働と支援体制の整備
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参入障壁や機能制限といった課題に直面しやすいスタートアップ企業との連携を強化し、その声を政策に反映させる仕組みづくりを進めます。
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情報発信と社会的理解の促進
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「相互運用性」の重要性や新しい制度の意義を一般消費者や関連業界に向けてわかりやすく伝え、広く社会的な議論を共有できる機会を提供します。
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ODBCは、Google、Qualcomm、Facebook(Meta)、Garminなど、複数の企業によって設立されました(2025年5月)。
下記資料では「ODBC」の活動について詳しく解説されています。
スマホ新法の施行まであと70日、公正な競争環境に向けて動くコンソーシアム「ODBC」の活動を代表理事が語る
竹野 弘祐2025年10月8日