
SCPC/4値FSK方式とは、**SCPC(Single Channel Per Carrier)と4値FSK(4-level Frequency Shift Keying)**を組み合わせた無線通信方式です。防災行政無線や業務用移動通信システムなどで利用されています。
SCPCについて
SCPCは「1つの搬送波で1つの通信チャネルを伝送する」方式です。これにより、各ユーザーが独立した通信チャネルを持つことができ、特定の帯域を効率的に利用できます。
4値FSKについて
4値FSKは、周波数偏移変調(FSK)の一種で、デジタルデータを4つの異なる周波数に割り当てて伝送します。これにより、通常の2値FSKと比較して2倍の情報を送ることができます。
特徴
この方式は、以下の特徴を持っています。
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音声通信: 主に音声通信を目的としていますが、データ通信や静止画像の送受信も可能です。
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耐障害性: FSK方式は、電波が弱くなったり雑音が多くなったりしても、周波数の判別ができれば元の信号を復元しやすいため、比較的耐障害性が高いとされています。
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用途: 市町村の防災行政無線システムなどで、災害時の情報収集や連絡通信に利用されます。
ARIB(一般社団法人 電波産業会)が定めた標準規格(STD-T102やSTD-T116など)に準拠した無線システムとして使用されています。
Understanding Frequency Shift Keying
この動画は、周波数偏移変調(FSK)の基本的な概念を解説しており、4値FSK方式の理解に役立ちます。
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