
UWBとは、Ultra Wide Band(超広帯域無線通信)の略で、非常に広い周波数帯域を利用する無線通信技術です。短い時間幅のパルス信号を用いるのが特徴で、これにより他の無線通信に比べて、高精度な位置測位と高速なデータ転送が可能となります。
UWBの主な特徴 💡
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超高精度の位置測位
短いパルス信号の伝搬時間(Time of Flight: ToF)を正確に計測することで、数センチメートル単位という非常に高い精度で位置を特定できます。これにより、従来のGPSやBluetoothでは難しかった屋内での精密な位置情報把握が可能になりました。
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高速・大容量通信
広い周波数帯域を使うため、一度に多くの情報を送受信でき、高速かつ大容量のデータ転送が可能です。ただし、通信距離が長くなると速度は急激に低下します。
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干渉に強い
非常に弱い電力で広い周波数帯域に信号を拡散させるため、他の無線通信(Wi-FiやBluetoothなど)と干渉しにくいというメリットがあります。
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低消費電力
短いパルス信号を間欠的に送信するため、消費電力が少なく、IoTデバイスなど長時間のバッテリー駆動が求められる機器に適しています。
活用事例 🌐
UWBは、その高精度な位置測位能力から、以下のような分野で活用が進んでいます。
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紛失防止タグ:スマートフォンの「探す」機能などで、鍵や財布などの持ち物の位置を正確に特定します。Appleの「AirTag」などが代表例です。
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スマートキー:自動車のスマートキーにUWBが搭載されることで、車に近づくだけでドアのロックが解除されたり、不正な中継攻撃を防いだりするセキュリティ機能が向上します。
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屋内ナビゲーション:ショッピングモールや倉庫などで、人や物の正確な位置を把握し、動線分析やナビゲーションに利用されます。
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キャッシュレス決済:UWBを搭載したスマートフォンをかざすだけで、安全に決済を行うことができます。
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