SIGLENT (シグレント)スペクトラム・アナライザ SSA3000X PLUSシリーズ

Wi-SUNとIEEE 802.15.4gは、スマートメーターやスマートシティなどのIoT分野で使われる無線通信技術の標準規格とそれを推進する団体のことです。


 

IEEE 802.15.4gとは

 

IEEE 802.15.4gは、国際的な標準化団体であるIEEEによって策定された、低速で長距離の無線通信を可能にするための物理層(PHY)の技術規格です。

  • 目的: 主にスマートユーティリティネットワーク(Smart Utility Networks、SUN)を想定して作られました。電力、ガス、水道などのスマートメーターの自動検針を始め、広範囲にわたるセンサーネットワークの構築に適しています。

  • 特徴:

    • 低消費電力: 電池駆動の端末でも長期間(数年間)の動作が可能です。

    • 長距離通信: 920MHz帯などのサブギガヘルツ帯を使用することで、障害物の多い環境でも電波が届きやすく、数キロメートルに及ぶ通信距離を実現します。

    • メッシュネットワーク: 機器同士が中継し合い、網目状に通信することで、通信範囲を広げたり、障害物による通信断を回避したりできます。

 

Wi-SUNとは

 

Wi-SUN(Wireless Smart Ubiquitous Network)は、IEEE 802.15.4gなどの複数の標準規格を組み合わせて作られた、相互接続性のある通信プロファイルです。

  • Wi-SUN Alliance: このプロファイルを策定し、Wi-SUN規格に準拠した製品の相互接続性を保証するための認証プログラムを提供している国際的な業界団体です。

  • Wi-SUNの役割:

    • IEEE 802.15.4g(PHY層)に加えて、ネットワーク層やセキュリティ、アプリケーション層など、通信に必要な全ての要素を定義しています。これにより、異なるベンダーの機器同士でも円滑に通信できるエコシステムを構築できます。

    • 例えば、日本では電力スマートメーターの通信規格として100%採用されており、スマートシティのインフラとして広く利用されています。


 

まとめ

 

  • IEEE 802.15.4gは、Wi-SUNを構成する**無線通信の基本となる技術規格(物理層)**です。

  • Wi-SUNは、IEEE 802.15.4gをベースに、より大規模で実用的なIoTネットワークを構築できるように定義された包括的な通信プロファイルと認証ブランドです。