はじめに
SDS7000A は、多数の入出力端子を備えた高機能オシロスコープです。
しかし、端子の役割を正しく理解しないまま接続すると、
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波形が正しく表示されない
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同期が取れない
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外部機器との連携がうまくいかない
といった問題が発生します。
本記事では、製品説明書に記載されている各パネル端子の役割を整理し、実際の使用シーンを想定しながら正しい使い分けを説明します。
フロントパネル概要(Front Panel Overview)
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A. アナログ入力コネクタ
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リアパネル概要(Rear Panel Overview)
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A. AC 電源入力端子
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サイドパネル概要(Side Panel Overview)
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A. 1000M LAN ポート ×2
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フロントパネル端子の役割
アナログ入力コネクタ
アナログ信号を直接入力するための BNC コネクタです。
各チャンネルは独立しており、電圧測定の基本となります。
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電圧波形の観測
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立ち上がり・リンギング評価
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ノイズ観測
など、ほとんどの測定はこの端子を使用します。
デジタル入力コネクタ
デジタル信号を入力するためのコネクタです。
オプション使用時に、アナログ信号とデジタル信号を同時に観測できます。
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デジタル制御信号のタイミング確認
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アナログ・デジタル混在信号の解析
といった用途で使用されます。
USB 3.0 ホストポート
USB メモリや USB マウス、キーボードを接続するためのポートです。
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波形データやスクリーンショットの保存
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マウス・キーボードによる操作性向上
測定データの持ち出しや操作効率向上に使用されます。
プローブ補正端子/グランド端子
プローブの補正調整を行うための端子です。
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プローブ補正信号の出力
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プローブ調整時の基準接地
測定前にプローブ補正を行うことで、
波形の歪みや誤差を低減できます。
タッチスクリーンディスプレイ
波形表示と主要操作を行う画面エリアです。
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波形表示
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メニュー操作
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パラメータ設定
タッチ操作により、直感的に設定変更が可能です。
操作パネル(ノブ・ボタン)
ノブおよび物理ボタンによる操作エリアです。
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垂直・水平スケール調整
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トリガ設定
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主要機能への直接アクセス
測定中の微調整は、物理ノブの使用が適しています。
リアパネル端子の役割
AC 電源入力端子
本体への電源供給用端子です。
電源の完全遮断は、背面スイッチで行います。
10 MHz 外部基準入力/出力
外部基準信号との同期に使用されます。
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他の測定器との周波数同期
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システム全体でのジッタ低減
高精度な時間・周波数同期が必要な測定で使用します。
内蔵 AWG 出力端子
内蔵任意波形発生器の出力端子です。
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テスト信号の生成
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応答測定用信号の出力
外部信号源を用意せずに評価が可能です。
AUX 出力端子
トリガ状態を外部に出力するための端子です。
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トリガ検出の外部通知
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マスクテスト結果(Pass / Fail)の出力
外部装置との連携に使用されます。
外部トリガ入力端子
外部信号をトリガ源として使用する場合に使用します。
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他装置と同期した測定
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特定イベントに同期した観測
測定条件を厳密に揃えたい場合に有効です。
USB 2.0 デバイスポート
PC と接続し、リモート制御を行うためのポートです。
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SCPI コマンド制御
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自動測定システムへの組み込み
自動化・評価環境で使用されます。
サイドパネル端子の役割
LAN ポート(1000M ×2)
ネットワーク経由でのリモート制御に使用します。
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LAN 制御
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複数測定器の統合管理
USB 接続より安定した通信が可能です。
USB 3.1 Gen1 ホストポート
USB 周辺機器接続用ポートです。
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外部ストレージ
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入力デバイス
フロント USB と同様の用途で使用されます。
映像出力端子(DP / HDMI / DVI-D)
外部ディスプレイに画面を出力するための端子です。
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大画面での波形表示
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教育・デモ用途
測定内容を共有する際に有効です。
オーディオ端子
音声入出力用端子です。
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音声信号の入出力
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特定アプリケーション用途
通常の電気測定では使用頻度は高くありません。
まとめ
SDS7000A の各パネル端子は、
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測定用
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同期・制御用
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拡張・周辺機器用
という役割に分かれています。
用途に応じて正しく使い分けることで、測定の再現性と作業効率を大きく向上させることができます。
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