SIGLENT(シグレント)SDS3000X HDシリーズ デジタル・オシロスコープ

ISO 16750-2は、路上走行車に搭載される電気・電子機器が直面する電気的負荷に対する環境条件と試験方法を定めた国際規格です。⚡️ この規格は、過電圧、電圧変動、ノイズなど、車両の電源システムで発生する様々な電気的ストレスに対する機器の耐性を評価することを目的としています。


 

ISO 16750シリーズの構成

 

ISO 16750シリーズは、以下の5つのパートから構成され、車載機器の耐環境性に関する包括的な指針を提供しています。

  • パート1: 一般事項

  • パート2: 電気的負荷

  • パート3: 機械的負荷

  • パート4: 気候的負荷

  • パート5: 化学的負荷


 

主な電気的負荷試験項目

 

ISO 16750-2は、車両の12Vおよび24Vシステムを対象とし、多くの試験項目を規定しています。以下に主要な試験項目をいくつか示します。

  • 直流電源電圧試験: 機器が動作可能な最低・最高電圧範囲内で機能するかを確認します。

  • 過電圧試験: オルタネータのレギュレータ故障などによる持続的な過電圧(12V系では18V、24V系では36Vなど)に対する機器の耐性を評価します。

  • 交流電圧の重畳試験: 車両の発電機などから発生する交流成分が、機器の動作に与える影響を評価します。

  • 電源電圧の緩やかな下降・上昇試験: バッテリーの緩やかな放電や再充電時に機器が正常に機能するかを確認します。

  • 電源電圧の不連続性(ロード・ダンプ)試験: 機器に接続された他の負荷の遮断によって発生する、瞬間的な高電圧スパイクに対する耐性を評価します。


 

機能状態分類

 

ISO 16750-1では、試験中の機器の機能状態を以下の5つのクラスに分類しています。これらのクラスは、試験の合否を判定する際の基準となります。

  • クラスA: 妨害を受けても設計通りに機能し、妨害停止後も正常な動作を維持する。

  • クラスB: 妨害を受けている間は一部機能が設計通りに動作しないが、妨害停止後に自動的に正常な動作に戻る。

  • クラスC: 妨害を受けている間は機能が設計通りに動作しないが、妨害停止後に自動的に正常な動作に戻る。

  • クラスD: 妨害を受けている間は機能が設計通りに動作せず、妨害停止後もユーザーによる簡単な操作(リセットなど)を必要とする。

  • クラスE: 妨害を受けている間及びその後も機能が設計通りに動作せず、修理または交換を必要とする。

 

 

 

詳細情報: 株式会社 e・オータマ  https://www.e-ohtama.jp

ISO 16750-2 の概要 — 車載機器の電気的負荷試験

https://www.emc-ohtama.jp/emc/doc/iso16750-2-explained.pdf

 

 

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