高電圧半導体CV特性測定器 TECHMIZE TH51Xシリーズ

高電圧(HV)コンデンサーは、数千ボルト(V)以上の電圧に耐え、安定して動作できるように特殊な設計がされています。

コンデンサーの耐電圧性能は、電極間に挟まれた**誘電体(絶縁体)**の材質と厚み、そして部品の構造によって決定されます。


 

🏗️ 高電圧コンデンサーの設計と構造

 

高電圧コンデンサーの設計で最も重要なのは、誘電体の絶縁破壊を防ぐことです。

 

1. 誘電体の選択と厚み

 

高電圧コンデンサーは、高い絶縁破壊強度を持つ誘電体(絶縁材料)を使用します。

  • 誘電体(絶縁体)

    • ポリプロピレン (PP) フィルム:優れた絶縁性と低損失性があり、高い耐電圧を要求されるフィルムコンデンサーによく使われます。

    • セラミック:小型でありながら高耐圧を実現できるため、高周波の高電圧回路に使われます。

    • 油入式(進相コンデンサーなど):電力系統で使われる大型コンデンサーでは、油を誘電体として使用したり、絶縁材と含浸させて絶縁性を高めたりします。油は自己回復作用や冷却効果もあります。

  • 厚み:

    基本的な原理として、電極間の電圧を一定に保つために、耐えるべき電圧が高いほど、電極間の距離、つまり誘電体の厚みを厚くする必要があります。

 

2. 絶縁距離の確保(沿面距離)

 

高電圧が流れる端子や電極間は、空気中や表面を伝って放電(スパーク)が起きないよう、**十分な距離(沿面距離)**を確保するために設計されています。

  • 例えば、電力系統で使用される大型の高圧コンデンサーでは、端子をケースから引き出す部分に**碍子(がいし)**と呼ばれる磁器製の大きな絶縁体を使用し、表面の距離を長くしています。


 

種類と主な用途

 

高電圧コンデンサーは、用途に応じてさまざまな種類があります。

 

1. 高圧進相コンデンサー (Power Factor Correction Capacitor)

 

  • 特徴: 交流の高電圧(6.6kVや3.3kVなど)で使用され、主に電力系統や大規模工場の変電設備に設置されます。

  • 役割: 系統の力率を改善し、無効電力を低減することで、電力供給の効率を高めます。油入式、ガス封入式、モールド式などの種類があります。

 

2. フィルムコンデンサー (Film Capacitor)

 

  • 特徴: ポリプロピレンなどのフィルムを誘電体として使用し、高絶縁性、低損失、高い容量安定性を特徴とします。極性がありません。

  • 役割: EVのインバーター、太陽光発電(PV)のパワーコンディショナー、高周波・高電力のスイッチング電源回路など、高い信頼性と効率が求められる分野で、DCリンクやスナバ回路などに使用されます。

 

3. セラミックコンデンサー (Ceramic Capacitor)

 

  • 特徴: 小型で高耐圧品があり、高周波特性に優れています。

  • 役割: 高電圧電源の**ノイズ除去(フィルタリング)**や、高周波回路における信号の結合・切り離しなどに使用されます。

 

4. アルミ電解コンデンサー(高耐圧品)

 

  • 特徴: 大容量を確保しやすい一方で、寿命があり、極性があります。

  • 役割: 電源回路の直流電圧の平滑化や、一時的な大容量の確保(バルク容量)に使用されます。


 

⚡ 高電圧コンデンサーの利用例

 

高電圧コンデンサーは、瞬間的な高電力の放出、または系統の安定化に利用されます。

  • カメラのストロボ:電池から電気を貯め、瞬間的に数千ボルトに昇圧し、一気に放電させて閃光を発生させます。

  • X線装置やレーザー:高電圧を蓄積し、必要なタイミングでパルス放電させて、装置を動作させるための高エネルギーを供給します。

  • EV・ハイブリッド車のインバーター:バッテリーとモーターの間で、電力変換の安定化(電圧の平滑化)を図るために使用されます。

 

 

 

 

 

SSG6M80Aシリーズ
マルチチャネル・コヒーレント・マイクロ波信号発生器
主な特長
・最大周波数 13.6 GHz/20 GHz
・出力周波数分解能 最大0.001 Hz
・位相ノイズ < -136 dBc/Hz @ 1 GHz、オフセット 10 kHz(測定値)
・コヒーレントモード、搬送周波数 = 10 GHz、周囲温度変動 ±2℃、観測時間 5時間、位相変動 < 1.5°
・チャンネル間の周波数、振幅、位相を個別に調整可能。単一デバイスチャンネル同期および複数デバイスチャンネル位相同期をサポート。位相メモリ機能搭載
・アナログ変調、パルス変調(オプション)

・Coming soon

 

 

SSA6000A Series Signal Analyzer

Main Features
・Measurement Frequency Range: 2 Hz ~ 50 GHz
・IQ Analysis Bandwidth: 1.2 GHz
・Real-time Spectrum Analysis Bandwidth: 400 MHz
・Phase Noise: -123 dBc/Hz @ 1 GHz, 10 kHz offset
・DANL: Less than -165 dBm/Hz
・Demodulation and analysis of signals from multiple mobile communication standards including 5G NR, LTE/LTE-A, WLAN, and IoT, as well as wireless connections.

・Coming soon

 

SNA6000A Series Vector Network Analyzer

Key Features
・Frequency Range: 100 kHz ~ 50 GHz
・Dynamic Range: 135 dB
・IF Bandwidth Range: 1 Hz ~ 10 MHz
・Output Power Setting Range: -60 dBm ~ +20 dBm
・Supports 4-port (2-source) S-parameter measurements, differential (balanced) measurements, time-domain analysis, scalar mixer measurements, etc.
・Optional accessories include electronic calibration kits, switch matrix, and mechanical switches.
・Coming soon

 

SDS8000Aシリーズ オシロスコープ

特長と利点
4チャンネル + 外部トリガーチャンネル
アナログチャンネル帯域幅:最大16GHz(8/13/16GHz)
リアルタイムサンプリングレート:最大40GSa/s(全チャンネル同時)
12ビットADC
低ノイズフロア:16GHz帯域幅で176μVrms
SPOテクノロジー
・ 波形キャプチャレート:最大200,000フレーム/秒
・ 256段階の波形輝度と色温度表示をサポート
・ 最大2Gポイント/チャンネルのストレージ容量
・ デジタルトリガー

・Coming soon