TECHMIZE社 インピーダンス・アナライザ  TH2851シリーズ

高電圧抵抗器(高耐圧抵抗器)は、印加される電圧が高くても故障せず、安定した抵抗値を示すように特別に設計された電子部品です。

高電圧回路では、単に電流を制限するだけでなく、電圧の検出(分圧)や余剰電荷の放電といった重要な役割を担います。


 

⚡ 高電圧抵抗器の主な特徴

 

高電圧抵抗器の設計は、絶縁破壊と**発熱(定格電力)**の両方に対処することに重点が置かれています。

 

1. 高い耐電圧性能と絶縁性の確保

 

  • 長い抵抗体パターン: 一般的な抵抗器に比べ、抵抗体を長くとり、電圧がかかる際の電圧勾配(単位長さあたりの電位差)を低減させます。これは、電位差が局所的に集中して絶縁破壊が起こるのを防ぐためです。チップ抵抗器では、抵抗体を蛇行させるサーペンタインパターンなどが採用されます。

  • 特殊な材料と構造: 抵抗体や保護膜に、絶縁破壊強度が高い特殊なペースト(厚膜抵抗器の場合)や材料が使用されます。また、リード線付きの抵抗器では、端子間の距離を長く確保するなど、部品表面を伝って放電するのを防ぐ設計(沿面距離の確保)が行われます。

 

2. 優れた電圧係数 (VCR)

 

  • 電圧係数(VCR: Voltage Coefficient of Resistance): 抵抗器に印加される電圧が変化したときに、抵抗値がどれだけ変化するかを示す値です。

  • 高電圧抵抗器は、電圧が大きく変化しても抵抗値の変動が少ないよう、この電圧係数が非常に小さいことが求められます。特に高精度な電圧検出回路で重要となります。

 

3. 高い定格電力

 

高電圧を扱う回路は、必然的に大きな電力(P = V  x  I または P = V2 / R)を扱うため、抵抗器自身がその熱に耐え、安定して放熱できる必要があります。高電圧抵抗器は、定格電力も高く設定されているものが多くあります。


 

🛠️ 主な種類と用途

 

高電圧抵抗器は、その用途や必要な精度に応じて、様々な種類があります。

種類 特徴 主な用途
高電圧厚膜抵抗器 厚膜印刷技術とレーザートリミングにより、高抵抗と高耐電圧を実現。 X線電源、レーザー、プラズマディスプレイ用電源、複写機など、高電圧電源
高電圧巻線抵抗器 抵抗線を巻き付け、特殊な不燃性塗料などでコーティング。 大電力の負荷放電回路など、高い電力容量と耐熱性が求められる場所。
高電圧分圧器(アレイ) 複数の抵抗素子を同時に形成し、抵抗比を極めて高精度に調整したもの。 高精度な高電圧検出、測定機器、医療機器。
メタルグレーズ抵抗器 金属酸化物とガラスを混合して焼結させた厚膜タイプで、サージやパルスに強い。 一時的な高電圧(サージ/パルス)がかかる回路。

 

💡 高電圧抵抗器の回路での役割

 

  1. 分圧回路: 高い電圧を、マイコンなどの制御回路が扱える低い電圧レベルに正確に分割し、電圧値を検出するために使われます(例: EVのバッテリー電圧監視)。

  2. 放電回路: 大容量のコンデンサーなどに蓄積された高電圧を、安全に接地(アース)に放電させ、感電や機器の損傷を防ぐために使われます(例: インバーターのDCリンクコンデンサーの放電)。

  3. 電流制限/保護: 回路の初期突入電流を制限したり、故障時に過電流から回路を保護したりする役割も担います。

 

 

 

SSG6M80Aシリーズ
マルチチャネル・コヒーレント・マイクロ波信号発生器
主な特長
・最大周波数 13.6 GHz/20 GHz
・出力周波数分解能 最大0.001 Hz
・位相ノイズ < -136 dBc/Hz @ 1 GHz、オフセット 10 kHz(測定値)
・コヒーレントモード、搬送周波数 = 10 GHz、周囲温度変動 ±2℃、観測時間 5時間、位相変動 < 1.5°
・チャンネル間の周波数、振幅、位相を個別に調整可能。単一デバイスチャンネル同期および複数デバイスチャンネル位相同期をサポート。位相メモリ機能搭載
・アナログ変調、パルス変調(オプション)

・Coming soon

 

 

SSA6000A Series Signal Analyzer

Main Features
・Measurement Frequency Range: 2 Hz ~ 50 GHz
・IQ Analysis Bandwidth: 1.2 GHz
・Real-time Spectrum Analysis Bandwidth: 400 MHz
・Phase Noise: -123 dBc/Hz @ 1 GHz, 10 kHz offset
・DANL: Less than -165 dBm/Hz
・Demodulation and analysis of signals from multiple mobile communication standards including 5G NR, LTE/LTE-A, WLAN, and IoT, as well as wireless connections.

・Coming soon

 

SNA6000A Series Vector Network Analyzer

Key Features
・Frequency Range: 100 kHz ~ 50 GHz
・Dynamic Range: 135 dB
・IF Bandwidth Range: 1 Hz ~ 10 MHz
・Output Power Setting Range: -60 dBm ~ +20 dBm
・Supports 4-port (2-source) S-parameter measurements, differential (balanced) measurements, time-domain analysis, scalar mixer measurements, etc.
・Optional accessories include electronic calibration kits, switch matrix, and mechanical switches.
・Coming soon

 

SDS8000Aシリーズ オシロスコープ

特長と利点
4チャンネル + 外部トリガーチャンネル
アナログチャンネル帯域幅:最大16GHz(8/13/16GHz)
リアルタイムサンプリングレート:最大40GSa/s(全チャンネル同時)
12ビットADC
低ノイズフロア:16GHz帯域幅で176μVrms
SPOテクノロジー
・ 波形キャプチャレート:最大200,000フレーム/秒
・ 256段階の波形輝度と色温度表示をサポート
・ 最大2Gポイント/チャンネルのストレージ容量
・ デジタルトリガー

・Coming soon