電気化学測定やLAPSの評価において、**ボード線図(Bode plot)とコール・コールプロット(Nyquist図)**は、どちらもインピーダンスの周波数依存性を可視化するものですが、それぞれ「何に注目するか」という目的が異なります。
それぞれの違いと使い分けを整理しました。
1. 表示形式の違い
| 特徴 | ボード線図 (Bode Plot) | コール・コールプロット (Nyquist Plot) |
| グラフの軸 |
横軸:周波数 f (log)
縦軸:**インピーダンスの絶対値 $ |
Z |
| 周波数の扱い | 明示的。特定の周波数での値が一目でわかる。 | 非明示的。曲線上の各点が周波数に対応するが、軸には現れない。 |
| 全体像 | 周波数全域(広帯域)の挙動が見やすい。 | 系全体の時定数(RC成分)の数や構造が見やすい。 |
2. ボード図:システム全体の「応答性」を見る
ボーデ図は、特に周波数特性をダイレクトに把握するのに適しています。
-
絶対値プロット (|Z| vs f): 低周波から高周波にかけて、どの範囲で抵抗成分 (R) が支配的なのか、あるいは容量成分 (C) が支配的なのかを判別できます。
-
位相プロット (θ vs f): 位相が -90° に近づけばコンデンサ的、 0° に近づけば抵抗的な挙動です。
-
LAPSでの活用: 測定に使用する変調周波数を決める際に、「感度(位相の変化)が最大になる周波数はどこか」を探すのに非常に便利です。
3. コール・コールプロット:内部の「物理構造」を見る
コール・コールプロットは、等価回路の各要素(R, C)を分離して評価するのに適しています。
-
半円の数: 等価回路に含まれる RC 並列回路の数だけ半円(またはその一部)が現れます。
-
高周波側の半円: 有機層バルクや溶液抵抗の影響。
-
低周波側の半円/立ち上がり: 界面容量や拡散(Warburg)の影響。
-
-
バッテリーやLAPSでの活用: 溶液抵抗 (Rs) や電荷移動抵抗 (Rct) の値を、グラフの切片や半円の直径から直感的に読み取ることができます。
4. どちらを使うべきか?
-
「どの周波数で測定するのがベストか?」 を知りたいなら、ボード線図。
-
S/N比が良い帯域や、装置の限界周波数を確認するのに適しています。
-
-
「デバイスのどこが悪くなっているか(界面かバルクか)?」 を解析したいなら、コール・コールプロット。
-
経時変化で抵抗値が増えた際、それが溶液側なのか有機層側なのかを切り分けられます。
-
バッテリーの内部抵抗測定ですでにコール・コールプロットに慣れている場合、LAPSではまずボーデ図を見て「光電流が周波数に対してどう減衰するか(カットオフ周波数)」を確認し、その後にコール・コールプロットで詳細な界面状態を解析するのがスムーズな流れです。
特定の等価回路パラメータ(例えば特定の膜厚での容量値など)へのフィッティング方法について、具体的な手順を確認されますか?
出典:Google Gemini
PR:
- オシロスコープによる自動測定④—簡易Bode測定
この記事ではオシロスコープを使用した自動測定の実現方法と活用アイデア④について解説しています。 プログラムの実行 オシロスコープにファンクションジェネレータを接続してプログラムを実行してみます。ファンクションジェネレータは10mHzのRamp信号を1Vppで出力しています。 プログラムを実行するとグラフウィンドウが表示され、Startをクリックするとグラフ描画が開始[…]
![]() |
SDS800X_HD 12bitオシロスコープ
SAG1021I オシロスコープ用 任意信号発生器 |
- SIGLENT SMM3000Xシリーズ ソースメジャーユニット
https://int.siglent.com/products-overview/smm3000x/
・表示桁数:6½桁(2,100,000カウント)
・最大サンプリングレート:100,000ポイント/秒
・プログラミング/測定の最小分解能:10 fA / 100 nV
・最大出力:±210 V / ±3.03 A(DC)/ ±10.5 A(パルス)
・DC、パルス、スキャン、リスト出力に対応。最小パルス幅は50μs
・グラフ表示とデジタル表示を備えた5インチのタッチスクリーン
![]() |









T&M
即納ストア