
光電融合分野におけるOSAT(後工程受託企業)は、今後重要性が増していくと考えられています。これは、光と電気の信号を一つのチップに統合する光電融合技術において、パッケージングとテストという後工程が、信号の高速化や低消費電力化、そして歩留まり向上に直結するからです。
光電融合におけるOSATの役割
光電融合は、チップ内部で電気信号を光信号に変換し、外部との通信を行う技術です。この技術では、従来の半導体製造プロセスに加え、光部品(レーザー、変調器、受光器など)の集積が必要となります。OSAT企業は、この電気チップと光チップの異種デバイスを統合するパッケージング技術において、重要な役割を担います。具体的には以下の点が挙げられます。
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2.5D/3D実装技術: 複数のチップを並べる(2.5D)または積み重ねる(3D)ことで、チップ間の配線距離を短縮し、信号伝送の遅延や消費電力を抑えます。光電融合チップは、CPUやGPUなどの電気チップと、光I/Oチップを組み合わせるため、この技術が不可欠です。
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高密度なマイクロバンプ接続: チップ同士を接続する微細な接合技術です。光電融合では、電気信号と光信号の両方を扱うため、より高精度で安定した接続が求められます。
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光路の最適化と光部品の配置: 光信号を損失なく伝送するため、パッケージ内で光ファイバーとチップの接続位置を精密に調整し、光路を最適化する必要があります。
主要なOSAT企業
世界市場における主要なOSAT企業は以下の通りです。
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ASE Technology Holding (台湾): 世界最大のOSAT企業で、高度なパッケージング技術とテスト能力を持っています。光電融合関連技術にも積極的に投資しています。
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Amkor Technology (米国): 半導体後工程の老舗企業で、特に車載や高性能コンピューティング向けの実績が豊富です。3Dパッケージング技術に強みを持っています。
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JCET Group (中国): 中国政府の支援を受けて急成長している企業です。多様なパッケージングソリューションを提供しています。
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TFME (Tongfu Microelectronics, 中国): AMDなどとの協業を通じて、高性能半導体向けのパッケージング技術を強化しています。
これらの企業は、光電融合市場の成長に伴い、技術開発と設備投資を加速させています。
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