第5世代(Gen 5)のSiC MOSFETを展開している主要メーカー各社の特徴と、技術的なアプローチの比較をまとめます。
SiC市場は現在、ローム(ROHM)、インフィニオン(Infineon)、STマイクロエレクトロニクス(ST)、Wolfspeedなどの主要プレーヤーが、それぞれ独自のプロセス技術で第5世代相当の製品を投入しています。
主要メーカーの第5世代比較
| メーカー | シリーズ/世代呼称 | 主な技術的特徴 | 主なターゲット・強み |
| ローム (ROHM) | 第5世代 SiC MOSFET | 第4世代のトレンチ構造をさらに進化。単位面積当たりのオン抵抗を約30%削減。 | EVインバータ、産業機器。国内サポートと安定供給に強み。 |
| Infineon | CoolSiC™ Gen2 | トレンチ構造の最適化により、Gen1比で最大20%の性能向上。寄生容量の低減が顕著。 | サーバー電源、再エネ、EV。高い信頼性と堅牢な短絡耐量。 |
| STMicroelectronics | 第5世代 (Gen 5) | プレーナ構造の極限までの微細化(一部トレンチ移行も進める)。 | テスラ等への供給実績。大量生産能力と車載品質の圧倒的な実績。 |
| Wolfspeed | Gen 3 / Gen 3+ (※) | 150mm/200mmウェハの自社生産。プレーナ構造を継続しつつチップサイズを縮小。 | 基板(ウェハ)からの一貫生産。高出力・高電圧(1200V以上)に強い。 |
(※) Wolfspeedは世代呼称が他社と異なりますが、市場ではGen 3+が他社の第5世代に相当する性能水準とされています。
各社の技術アプローチの違い
1. ローム:トレンチ構造の先駆者
ロームは早い段階から「トレンチ構造(溝を掘ってチャネルを作る構造)」を採用しており、第5世代ではこの溝の微細化とゲート酸化膜の信頼性向上の両立に成功しています。これにより、低オン抵抗(低損失)と小型化において世界トップクラスの性能を維持しています。
2. インフィニオン:信頼性とスイッチングのバランス
インフィニオンのCoolSiC Gen2は、単なる低抵抗化だけでなく、スイッチング損失($E_{off}$)の低減に非常に力を入れています。また、ゲート駆動のしやすさ(閾値電圧の安定性)など、回路設計者にとっての使い勝手の良さが評価されています。
3. STマイクロエレクトロニクス:圧倒的な量産実績
STは他社に先駆けてEV(特にテスラ)への大規模採用を果たしました。第5世代では、性能向上はもちろんですが、高温動作時の安定性と、大量生産における歩留まりの高さに強みがあります。
4. Wolfspeed:素材(ウェハ)からの垂直統合
世界最大のSiCウェハ供給メーカーでもあるため、材料特性を最大限に活かした設計が特徴です。プレーナ構造を熟成させることで、構造がシンプルで故障しにくい(高い信頼性)というメリットを打ち出しています。
選定のポイント
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「とにかく小型化・低抵抗」を重視する場合:
トレンチ構造を深化させているロームやインフィニオンが有力な選択肢となります。
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「高電圧・大電流での実績」を重視する場合:
STマイクロエレクトロニクスや、自社ウェハで垂直統合を行っているWolfspeedが選ばれる傾向にあります。
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「供給の安定性と日本国内のサポート」:
日本国内のエンジニアにとっては、ロームや、日本市場に注力している三菱電機(独自のトレンチ構造SiCを展開)が有力です。
各社ともに第5世代では「チップの小型化」が限界に近づいているため、今後はチップ単体の性能だけでなく、熱を効率よく逃がす**パッケージング技術(銀焼結、トランスファーモールドなど)**を含めた比較が重要になっています。
出典:Google Gemini (Gemini は AI であり、間違えることがあります。)
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