インピーダンス・アナライザ  TECHMIZE 型式:TH2851-130【10Hz-130MHz】

自動平衡ブリッジ法は、LCRメーターなどに用いられるインピーダンス測定法で、オペアンプを利用して自動的に平衡条件を探索し、電子部品のインピーダンスを広範囲かつ正確に測定できることが特徴です。この方法は、測定対象となる素子のインピーダンスを、交流信号とそれに含まれる位相差を測定することで求めることができ、比較的高周波域でも使用されますが、複雑な回路のため高周波域の測定には向きません。

 
自動平衡ブリッジ法の仕組み
  1. 1. オペアンプの利用:

    オペアンプの自動利得調整特性を利用して、測定対象素子のインピーダンスを自動で調整します。

     
  2. 2. ベクトル電圧計と発振器:

    発振器から測定対象に交流信号を印加し、電圧信号の大きさと位相差を測定するベクトル電圧計によって、素子のインピーダンスを求めます。

     
  3. 3. 四端子接続:

    4端子を持つLCRメーターでは、外側の2つの端子で電流を流し、内側の2つの端子で電圧を検出することでインピーダンスを測定します。

     
主な特徴
  • インピーダンス測定:

    抵抗、コンデンサ、コイルなどのインピーダンス(インダクタンス、キャパシタンス、レジスタンス)を測定するために広く用いられます。

     
  • 広範囲な測定:

    温度範囲も広く、インピーダンス測定を広範囲で行うことができます。

     
  • 高周波域への対応:

    比較的に低い周波数から使用可能で、高周波域での測定にも利用されます。ただし、100MHz以上の非常に高い周波数の測定には不向きです。

     

用途

 
  • 電子部品のインピーダンス測定。
  • LCRメーターの基本的な測定原理として採用されています。

 

 

次の資料は四端子対構成の概念を理解するのに役立ちます。 

 

 

 

 

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