
NPU、GPU、MPUは、コンピュータの計算処理を行うプロセッサの一種で、それぞれ得意な処理が異なります。
MPU (Micro-Processing Unit)
MPUはマイクロプロセッサの略で、一般的にはCPU(Central Processing Unit)と同じ意味で使われます。コンピュータの頭脳として、OSの起動、アプリケーションの実行、データの演算など、あらゆる汎用的な処理を1つずつ順番にこなすのが得意です。複雑な命令を高速に実行する少数の中核(コア)を持っています。
GPU (Graphics Processing Unit)
GPUは画像処理装置の略で、グラフィックスや映像処理に特化したプロセッサです。多数の簡単な計算を同時に並行して行う並列処理を得意とします。この特性から、3Dゲームや高解像度の動画編集など、膨大なデータを一気に処理する必要がある分野で活躍します。近年では、この並列処理能力がAIの深層学習にも非常に有効なため、AI分野でも重要な役割を担っています。
NPU (Neural-network Processing Unit)
NPUはニューラルネットワーク処理装置の略で、AI(人工知能)の処理に特化した新しいタイプのプロセッサです。AIの推論や機械学習に必要な大量の行列演算を効率的に実行できます。GPUもAI処理に用いられますが、NPUはAIに特化しているため、低消費電力で高速にAIタスクを処理できる点が大きなメリットです。パソコンやスマートフォンにNPUが搭載されることで、ネットワークに接続せずに端末内でAI機能を動かせる「ローカルAI」や「オンデバイスAI」が実現します。
役割の違いのまとめ 📊
MPU(CPU) | GPU | NPU | |
得意な処理 | 複雑な汎用処理 | 大量の並列処理 | AIの推論・機械学習 |
主な用途 | OS、アプリケーション | ゲーム、動画編集、AI学習 | 顔認証、音声認識、生成AI |
処理方式 | 直列処理 | 並列処理 | 行列演算に特化 |
メリット | 汎用性が高い | 膨大なデータを高速処理 | 高速かつ低消費電力 |
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