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STT-MRAMは、スピン移行トルク磁気抵抗メモリ(Spin-Transfer Torque Magnetic Random-Access Memory)の略称で、電子が持つ電荷とスピンという2つの性質を利用したスピントロニクス技術に基づく不揮発性メモリです。

不揮発性メモリは電源を切っても情報が保持されるため、従来のDRAMなどの揮発性メモリに比べて大幅な省エネ化が期待されています。STT-MRAMは、AIやIoT、車載用半導体など、幅広い分野での応用が進められています。


 

東北大学のSTT-MRAM研究

 

東北大学は、スピントロニクス分野において世界的な研究拠点であり、STT-MRAMの開発を牽引しています。特に、大野英男総長(研究当時)や深見俊輔教授らのグループは、以下のような成果を挙げています。

  • 極限微細化技術の確立: 将来の半導体回路で求められる1桁ナノメートル領域での動作を実証しました。これにより、AIやIoT、車載など、多様なアプリケーションの要求性能に応じてSTT-MRAMの記憶素子をカスタマイズする技術基盤を確立しています。

  • 高速・低消費電力動作の実証: 従来のメモリと同等のギガヘルツクラスでのランダムアクセスと、超低消費電力性を両立した素子の動作を実証しました。

  • 高温での高いデータ保持特性: 車載用半導体に必要な、高温下でもデータを安定して保持する特性を実現しました。

これらの研究は、東北大学の国際集積エレクトロニクス研究開発センター(CIES)を中心に行われており、実用化に向けた産業界との連携も活発です。


 

関連技術

 

  • SOT-MRAM (スピン軌道トルク磁気抵抗メモリ): STT-MRAMと同様にスピントロニクス技術を用いた次世代メモリです。STT-MRAMよりも高速動作が可能であり、東北大学はSOT-MRAMについても低消費電力化などの研究を進めています。

この動画は、東北大学の大野英男研究室によるスピントロニクス・デバイス開発についての解説です。

東北大学 大野英男研究室によるスピントロニクス・デバイス開発の紹介

 

 

 

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