本文へ移動

近傍界測定とは

GLOSSARY

近傍界測定とは? ─ EMIノイズ源を特定するための簡易測定法

近傍界測定(Near-field Measurement / Near-field Scanning)とは、電子機器から発生する電磁ノイズを装置のごく近く(数mm〜数cmの距離)で観測する測定方法です。
主に、EMI(電磁妨害)対策の初期段階でノイズ源を特定し、効果的な対策を行うために活用されます。


なぜ「近傍界」で測定するのか?

  • EMC測定の中でも放射ノイズ(EMI)の源を特定することは非常に重要

  • 電源ラインやクロック回路、筐体、ケーブルなど局所的にノイズが強く出る部位を把握することで、
    → 対策部品の配置や回路修正を効率的に実施できる


近傍界測定の主な用途

用途

説明

ノイズ源の特定

発生源となっているIC、ケーブル、パターンなどを特定

対策効果の確認

フィルタ、シールド処理の前後比較

開発段階での予備評価

本試験前に自社内で簡易評価可能


測定に使用する機器(基本構成)

機器名

機能

近傍界プローブ

電界(E)/磁界(H)を局所的に検出するセンサー

スペクトラムアナライザ

検出されたノイズの周波数と強度を表示

プリアンプ(任意)

微弱信号の測定感度を上げる補助機器

※プローブは複数種類あり、用途によって「E面用」「H面用」「高周波用」などを使い分けます。


測定の流れ(例)

  1. 測定対象機器を動作状態にする

  2. プローブを装置表面に沿ってゆっくりスキャン

  3. アナライザでノイズ強度と周波数を確認

  4. ノイズのピーク位置と発生部品を突き止める

  5. フィルタやシールドなどの対策を施し、再測定で効果を確認


注意点・限界

  • 近傍界測定は正式なEMC認証試験ではありません
    → あくまで開発時の事前評価やノイズ源分析が目的

  • 絶対値(dBμVなど)の精密な評価ではなく、相対的な変化の比較が中心


まとめ

  • 近傍界測定は、ノイズ対策の出発点となる重要な技術

  • 簡単な機材構成でも、ノイズ発生箇所の「見える化」が可能

  • EMC対策コストや開発時間の削減につながる、実践的な測定手法

参考:

「初めてのスペアナによるEMIノイズ対策」 スペアナによるEMIノイズ測定の手順書。

  • 全82ページの図解による手順書

  • 普段スペアナを使用しない方向け

  • オシロスコープとの違いから紹介

  • 近接プローブでのノイズ源探索

  • EMIプリコンプライアンスモード紹介

初めてのスペアナによるEMIノイズ対策

参考:

T&MコーポレーションではNEXTEM社と協調してSIGLENT社、Ceyear社の電子計測器(スペアナ, VSG, VNA等)による EMIノイズ評価に必要な電子測定器、システムの提案を行っております。お気軽にお問い合わせフォームよりご相談くださいませ。
https://tm-co.co.jp/contact/

CONTACT

この記事に関するご相談・お問い合わせ

会員登録不要。原則1営業日以内にご返信します(土日祝・年末年始を除く)。

今すぐ電話する0120-620-115通話無料平日 9:00〜18:00