空間伝送型ワイヤレス電力伝送システム(WPT)の概要
空間伝送型ワイヤレス電力伝送システム(WPT:Wireless Power Transfer)は、電波(電磁波)を用いて数メートルから10メートル程度の距離を有線接続なしで電力を伝送するシステムです。
原理と特徴
原理: 送電側から電波(マイクロ波など)を発射し、受電側ではアンテナと整流回路(レクテナ)を使ってその電波のエネルギーを直流電力に変換して利用します。
伝送距離: 数m〜10m程度の比較的長距離の伝送が可能です。
送電電力: 小電力(数 μW〜数 mW、数十 mW程度)の機器への給電が主です。
用途:
工場、倉庫、介護施設など、広範囲に設置されたセンサー機器やIoTデバイスへの給電。
電源ケーブルの配線が不要になるため、レイアウトの自由化や、断線しやすい可動部のセンサーのメンテナンスフリー化に貢献します。
安全性: 送信出力が比較的低く設定されており、電波防護指針に適合するなど、人体への影響が考慮された安全な利用が可能です。
バッテリーレス化: 機器のバッテリーが不要になるため、バッテリー交換の手間やコストの削減が期待されます。
日本における制度化
日本では、2022年(令和4年)の電波法関連省令改正により、WPT向けの周波数帯として920MHz帯、2.4GHz帯、5.7GHz帯の3つの帯域が割り当てられ、構内無線局としての運用が認められるなど、実用化に向けた整備が進んでいます。特に920MHz帯は伝搬損失が少なく、建物の陰などでも電波が届きやすい特性を持っています。
この技術は、電源ケーブルの制約から解放され、IoT社会の推進に大きく寄与すると期待されています。
株式会社Space Power Technologiesへのインタビュー動画では、長距離電力伝送による「真のワイヤレス化」を目指す熱い想いが語られています。
『電気の長距離伝送による真のワイヤレス化を目指す』 ~株式会社Space Power Technologies【IPAS2022支援先】~
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