アクティブ・プローブの場合、パッシブ・プローブとは内部構造(特に入力容量 C の小ささ)が根本的に異なるため、ダンピング抵抗の扱いにはさらに繊細な配慮が必要になります。
アクティブ・プローブでダンピング抵抗(チップ抵抗)を使用する際の重要なポイントをまとめます。
1. なぜアクティブ・プローブでも抵抗が必要か
アクティブ・プローブは入力容量が非常に小さく(一般に 1 pF 以下)、帯域幅が数GHz以上に及びます。しかし、プローブ先端の「ブラウジング・リード(延長ワイヤ)」や「ソケット」を使用すると、そこに含まれる微小な寄生インダクタンス (L) が超高域で共振を引き起こします。
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パッシブとの違い: パッシブ・プローブは 10 MΩ の分圧抵抗の手前に抵抗を入れますが、アクティブ・プローブではアンプの入力直前に抵抗を配置します。
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目的: 共振の抑制だけでなく、入力インピーダンスの平坦化(フラットな周波数特性)を維持するために必須となります。
2. 専用アクセサリーとしてのダンピング抵抗
ハイエンドなアクティブ・プローブ(KeysightのInfiniiMaxやTektronixのTriModeなど)では、あらかじめ抵抗が内蔵されたプローブ・チップが用意されています。
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Solder-in チップ: 微細なチップ抵抗(通常 $50 \Omega \sim 100 \Omega$ 程度)がリード線の先端に最初から付いています。これを基板に直接ハンダ付けします。
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ユーザーによる交換: リード線が折れたり、抵抗が焼損したりした場合、ユーザーが自身で抵抗を交換できるモデルもあります。この際、抵抗のパッケージサイズ(0402や0201など)が特性に大きく影響します。
3. 実装時の注意点と影響
アクティブ・プローブの性能をフルに引き出すための鉄則です。
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抵抗値の選定: 一般に 50 Ω ~ 100 Ω が標準ですが、メーカーの指定値(アプリケーションノート記載の値)から外れると、プローブの校正値(伝達関数)が狂い、画面上の電圧値や帯域幅が正確に表示されなくなります。
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リード線の極小化: 抵抗から測定点までの距離を 1 mm 単位で短くする必要があります。わずか 2 ~ 3 mm のリード線が追加されるだけで、GHz帯では数dBのピーキング(波形の跳ね上がり)が発生します。
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熱の影響: アクティブ・プローブの先端は非常にデリケートです。ハンダ付けの際の熱で内蔵アンプやチップ抵抗の特性を劣化させないよう、素早い作業が求められます。
4. 参照すべきアプリケーションノートのキーワード
アクティブ・プローブ特有の挙動を深く知るには、以下のトピックが含まれる資料が有用です。
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"Input Loading and Reflection": プローブ先端での反射とダンピングの関係。
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"S-parameter characterization of probes": プローブを1つのネットワークとして捉え、抵抗によるマッチングを最適化する手法。
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"Probe Calibration (VNA)": VNA(ベクトル・ネットワーク・アナライザ)を使用して、先端抵抗を含めたシステムの補正を行う手順。
まとめ
アクティブ・プローブでダンピング抵抗を使うのは、「波形を綺麗にする」というレベルを超えて、**「GHz帯の計測を成立させるための必須コンポーネント」**という意味合いが強くなります。
具体的なプローブの型番や、測定したい信号の周波数(または立ち上がり時間)を教えていただけますか?
出典:Google Gemini










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