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Wi-Fi 7 Automated Frequency Coordination:自動周波数調整

GLOSSARY

Wi-Fi 6EおよびWi-Fi 7で導入されたAFC(Automated Frequency Coordination:自動周波数調整)システムは、6GHz帯においてSP(Standard Power:標準電力)モードを実現するための基盤技術です。

この技術により、これまで制限されていた屋外での6GHz帯利用や、より広範囲をカバーする高出力な通信が可能になります。


1. AFCシステムとは?

AFCは、6GHz帯を既存の免許局(固定マイクロ波回線や衛星通信など)と安全に共有するための「クラウド管理型データベース」システムです。

  • 目的: 新しく参入するWi-Fi機器が、すでにその場所で使われている重要な通信(地上回線など)に電波干渉を与えないようにすること。

  • 仕組み: Wi-Fiアクセスポイント(AP)が自身の位置情報をAFCサーバーに送信し、サーバー側で周辺の免許局データと照合。利用可能な「チャネル」と「最大送信電力」をリアルタイムで指示します。


2. SPモード(Standard Power)で何が変わるのか?

Wi-Fi 6E/7には大きく分けて3つの電力モードがありますが、AFCが必要なのはSPモードのみです。

モード

AFCの要否

特徴・主な用途

送信電力(目安)

LPI (Low Power Indoor)

不要

屋内専用。干渉リスクが低いためAFCなしで利用可。

最大 30dBm

VLP (Very Low Power)

不要

短距離(VR/ARなど)やポータブル機器向け。

極めて低出力

SP (Standard Power)

必須

屋外利用可能。高天井の施設、スタジアム、キャンパス間通信。

最大 36dBm (LPIの4倍)

SPモード導入のメリット

  • 通信距離の拡大: 高出力化により、1台のAPでカバーできる範囲が格段に広がります。

  • 屋外Wi-Fiの解禁: 6GHz帯の広大な帯域(最大320MHz幅)を、屋外イベントやスマートシティで活用可能になります。

  • Wi-Fi 7の真価: Wi-Fi 7の目玉機能である「320MHzの超ワイドチャネル」を、電波干渉を気にせずフルパワーで運用できます。


3. 日本における現状(2026年時点)

日本では、総務省の「情報通信審議会」等でSPモードの導入に向けた検討が進められてきました。

  • 米国・カナダ: すでに先行導入されており、FCCが認可した複数のAFCオペレーター(Google, Wi-Fi Alliance, Broadcom等)がサービスを提供しています。

  • 日本国内: 既存のマイクロ波回線(放送用中継や公共インフラ)が6GHz帯を密に使用しているため、それらを保護する日本独自のAFCアルゴリズムやデータベースの構築が鍵となっています。


4. SPモード実現に必要な機器の要件

SPモード対応のAPを運用する場合、以下の機能が必要です。

  1. 位置情報取得機能: GPS/GNSSの搭載、もしくは設置時に厳密な位置情報を登録する機能。

  2. AFCクライアント機能: AFCサーバーとセキュアな通信(HTTPS等)を行い、定期的に運用許可を得る仕組み。

  3. アンテナの設置: 屋外設置の場合、特定の仰角制限などが課される場合があります。

注記: SPモードを利用するには、APだけでなく、接続する端末(スマホ等)もSPモードに対応している(AFCの指示に従える)必要があります。

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