本文へ移動

原子1層という極限の薄さで「1.1度」というピンポイントな角度を狙う

GLOSSARY

原子1層という極限の薄さで「1.1度」というピンポイントな角度を狙うのは、まさに神業に近い世界です。これを実現したのは、「Tear-and-Stack(引き裂いて積む)」と呼ばれる、シンプルながらも非常に巧妙なアイデアでした。


1. 「Tear-and-Stack」法:究極の自己整合

2つの独立したグラフェン片を、別々に角度を合わせて置こうとすると、どうしても大きなズレが生じます。そこで、パブロ・ジャリロ=エレーロ教授らのチームは以下の手法を考案しました。

  1. 一枚を二つに割る: まず、大きな1枚のグラフェンの一部を、粘着性のあるポリマー(スタンプ)で持ち上げます。このとき、グラフェンが途中で「引き裂かれ」、半分はスタンプに、もう半分は基板に残ります。

  2. 同じ結晶方位の維持: 引き裂かれた2つの破片は、もともと同じ1枚の結晶ですから、原子の並び方向(結晶軸)が完全に一致しています。

  3. 精密な回転: スタンプ側をステージで「1.1度だけ」物理的に回転させ、基板に残ったもう片方の上に重ねます。

  4. 密着: これにより、最初から1.1度ずれた状態の「双子」が重なり合います。


2. 角度を維持する「ファンデルワールス力」

重ねた後も問題があります。原子は安定した状態を好むため、放っておくと勝手に「回転して元(0度)に戻ろう」とする力が働きます。

これを防ぐのが、周囲を固めるh-BN(六方晶窒化ホウ素)の存在です。

  • グラフェンをh-BNでサンドイッチにすることで、ファンデルワールス力によって角度が固定されます。

  • 同時に、h-BNは原子レベルで非常に平坦なため、グラフェンの「しわ」を防ぎ、電子の通り道を驚異的にクリーンに保ちます。


3. 最新技術:「その場でひねる」その場観察

最近では、さらに進化した手法も登場しています。

  • ナノピンセット法: 原子間力顕微鏡(AFM)の針のような先端で、上層のグラフェンを物理的に「突っついて」回転させる技術です。

  • その場調整: 電気抵抗を測定しながらリアルタイムで角度を微調整し、最も面白い物性が出るポイント(魔法角)を探し当てることが可能になっています。


4. なぜこれが「驚き」なのか?

かつて、シリコンなどの半導体デバイスは、巨大な工場(クリーンルーム)で数千億円の装置を使って作られてきました。

しかし、この魔法角グラフェンの発見は、「スコッチテープで剥がしたグラフェンを、手作りの転写装置で角度を合わせて重ねる」という、大学の研究室にあるような手作りの環境から生まれました。

物理学者の言葉: 「材料を新しく作るのではなく、既存の材料の『重ね方』だけで新しい物理学を創り出した」という点が、この分野の最も画期的な部分です。


次はどんなことに興味がありますか?

  • 「1.1度」から外れるとどうなる?: 角度を変えることで、超伝導から「トポロジカル絶縁体」など別の顔に変わる様子。

  • 実用化への壁: 手作業の「引き裂き法」を、どうやって産業レベル(大面積)に広げるのか。

  • 他の「魔法」の組み合わせ: グラフェン以外の材料(TMDなど)で起きているさらに奇妙な現象。

どれか気になるものはありますか?

PR:

110GHz複素誘電率測定システム – FPOR製品(ネクステム株式会社)と協調してソリューション提供

弊社とネクステム株式会社は、協調して110GHz複素誘電率測定システム(FPOR:FABRY-PEROT OPEN RESONATOR)を提供いたします。 FPORお問い合せ先: ネクステム株式会社 ホームページhttp://www.nextem.co.jp/ Email: info@nextem.co.jp 電話:06-6977-7027 システムカタログ ダウンロード ネクス[…]

https://tm-co.co.jp/nextem_fpor/

  • 10MHz~110GHz誘電率測定セミナ・デモ風景

  • QWED社:FPOR:FABRY-PEROT OPEN RESONATOR

Dielectric constant:Dk = 1 – 15 (accuracy ± 0.2 %)

Loss tangent:Df > 5 × 10–6 (accuracy ± 2 %)

  • Ceyear社:3674P 10MHz~110GHz VNA ¥47,620,000.~

1.0mmコネクタケーブルによる直接接続(VNAにエクステンダ不要)

PR:

・USB VNA

SDS8000Aシリーズ オシロスコープ

特長と利点
4チャンネル + 外部トリガーチャンネル
アナログチャンネル帯域幅:最大16GHz(8/13/16GHz)
リアルタイムサンプリングレート:最大40GSa/s(全チャンネル同時)
12ビットADC
低ノイズフロア:16GHz帯域幅で176μVrms
SPOテクノロジー
・ 波形キャプチャレート:最大200,000フレーム/秒
・ 256段階の波形輝度と色温度表示をサポート
・ 最大2Gポイント/チャンネルのストレージ容量
・ デジタルトリガー

SSG6M80Aシリーズ
マルチチャネル・コヒーレント・マイクロ波信号発生器
主な特長
・最大周波数 13.6 GHz/20 GHz
・出力周波数分解能 最大0.001 Hz
・位相ノイズ < -136 dBc/Hz @ 1 GHz、オフセット 10 kHz(測定値)
・コヒーレントモード、搬送周波数 = 10 GHz、周囲温度変動 ±2℃、観測時間 5時間、位相変動 < 1.5°
・チャンネル間の周波数、振幅、位相を個別に調整可能。単一デバイスチャンネル同期および複数デバイスチャンネル位相同期をサポート。位相メモリ機能搭載
・アナログ変調、パルス変調(オプション)

SSA6000A Series Signal Analyzer

Main Features
・Measurement Frequency Range: 2 Hz ~ 50 GHz
・IQ Analysis Bandwidth: 1.2 GHz
・Real-time Spectrum Analysis Bandwidth: 400 MHz
・Phase Noise: -123 dBc/Hz @ 1 GHz, 10 kHz offset
・DANL: Less than -165 dBm/Hz
・Demodulation and analysis of signals from multiple mobile communication standards including 5G NR, LTE/LTE-A, WLAN, and IoT, as well as wireless connections.

SNA6000A Series Vector Network Analyzer

Key Features
・Frequency Range: 100 kHz ~ 50 GHz
・Dynamic Range: 135 dB
・IF Bandwidth Range: 1 Hz ~ 10 MHz
・Output Power Setting Range: -60 dBm ~ +20 dBm
・Supports 4-port (2-source) S-parameter measurements, differential (balanced) measurements, time-domain analysis, scalar mixer measurements, etc.
・Optional accessories include electronic calibration kits, switch matrix, and mechanical switches.

お礼、

T&Mコーポレーションは設立5年ですが、おかげさまで業績を着実に伸ばしており、
オフィスを港区芝(最寄り駅浜松町)に移転し、スペースも拡大いたしました。
欧米計測器メーカーが値上げをする中、(110GHz VNAでは1億円超え)
弊社では若干の値下げをさせていただき、Ceyear社110GHz VNAは5000万円以下です。
高額な設備投資を伴う製品開発では、市場投入までの時間(Time to Market)の短縮、「スピード感」が求められます。
電子計測器業界の「ゲームチェンジャー」として、高性能/高信頼/低価格/短納期を武器に
T&Mコーポレーションはお客様のご予算を最大限生かす製品群をご提案させていただいております。

関連製品

ほかの用語

用語集の一覧
用語集の一覧へ

CONTACT

この記事に関するご相談・お問い合わせ

会員登録不要。原則1営業日以内にご返信します(土日祝・年末年始を除く)。

今すぐ電話する0120-620-115通話無料平日 9:00〜18:00