本文へ移動

SiC vs GaN(窒化ガリウム)(車載)

GLOSSARY

2026年現在のパワー半導体市場において、テスラがSiC(炭化ケイ素)に代わってGaN(窒化ガリウム)を採用する可能性は、「メインのインバータ以外」から現実味を帯びています。

両者は「ワイドバンドギャップ半導体」という大きな括りでは同じですが、得意分野が明確に分かれています。


1. SiC vs GaN:物理特性と使い分け

「どちらを選ぶか」は、その部品に求められる電圧と周波数で決まります。

特性

SiC (Silicon Carbide)

GaN (Gallium Nitride)

得意な電圧

高電圧(600V〜1200V+)

中低電圧(100V〜650V)

得意な周波数

中速(〜1MHz程度)

超高速(〜10MHz+)

熱伝導率

非常に高い(放熱しやすい)

低い(熱がこもりやすい)

主な用途

トラクションインバータ(主機)

OBC、DC/DCコンバータ、急速充電器

なぜインバータはSiCなのか?

電気自動車のメインモーターを動かすインバータには、数百度の高温に耐え、数百kWの電力を流すタフさが求められます。SiCは熱を逃がす能力(熱伝導率)がGaNの約3倍高いため、過酷な環境のインバータでは依然としてSiCが圧倒的に有利です。


2. テスラなどがGaNを採用する可能性が高い箇所

テスラがSiCの使用量を削減する一方で、GaNを導入すると見られているのは以下の領域です。

① 車載充電器(OBC)とDC/DCコンバータ

これらの部品はインバータほどの大電力は扱いませんが、「小型化」が強く求められます。

  • GaNのメリット: 超高速でスイッチングできるため、周辺のコイルやコンデンサを極限まで小さくでき、ユニット全体のサイズを半分以下にできます。

  • テスラの狙い: 車体の軽量化とスペース確保のため、次世代モデル(モデル2等)ではGaNベースの統合電力ユニットを採用する可能性が極めて高いです。

② 48V低圧システムへの移行

テスラは「Cybertruck」以降、車内の配線システムを12Vから48Vへ移行させています。

  • 48V系はGaNが最も効率を発揮できる電圧帯であり、車内の電子機器向け電源にGaNを採用することで、さらなる省電力化を狙っています。


3. 2026年時点の予測:共存の時代へ

テスラが次に取る戦略は「SiCをGaNに置き換える」ことではなく、「適材適所の使い分け」です。

  • メイン駆動(インバータ): SiC(トレンチ構造等でチップ数を削減)。

  • 周辺機器(OBC/コンバータ): GaN(高速スイッチングで超小型化)。

  • 低価格モデル: 前述の「SiC+Si(シリコン)」のハイブリッド構造。


関連:
  • GaN/SiCデバイスのC–V測定とは

  • GaN/SiCデバイスのC–V測定とは ~次世代パワーデバイスの電気特性を非破壊で評価する基本手法~ ■ 定義 GaN(窒化ガリウム)やSiC(炭化ケイ素)を材料としたパワー半導体デバイスに対して、静電容量とバイアス電圧の関係(C–V特性)を測定する手法を「C–V測定」と呼びます。 この手法により、デバイス内部のドーピング分布、空乏層の広がり、界面準位、しきい値電圧などの重要パラメータを非破壊かつ[…]

  • https://tm-co.co.jp/glossary/gan-sicデバイスのc-v測定とは/

  • パワーレール・プローブを使用する理由

  • パワーレール・プローブを使用する主な理由は、DCパワーレールのごくわずかなリップルやノイズを高精度で測定するために最適化されているからです。 従来の受動プローブや一般的な差動プローブと比較して、パワーレール・プローブには次のような利点があり、パワーインテグリティ(PI)測定に不可欠です。 パワーレール・プローブの主な利点 1. 非常に低いノイズフロア &n[…]

  • https://tm-co.co.jp/glossary/power-rail-probe/

  • パワーレール DC電源の上に乗っている微小信号を測定 SAP4000P

  • DC電源レール(パワーレール)に重畳している微小信号(リップル、ノイズ、トランジェントなど)を正確に測定するには、大きな直流電圧成分(DCオフセット)を適切に扱い、測定器やプローブのノイズの影響を最小限に抑えるための特別な手法が必要です。 主に、オシロスコープと専用プローブを用いた測定が一般的です。 1. 測定の基本戦略 微小信号を正確に測定するための重要なポイ[…]

  • https://tm-co.co.jp/glossary/sap4000p/

PR:

SDS8000Aシリーズ オシロスコープ

特長と利点
4チャンネル + 外部トリガーチャンネル
アナログチャンネル帯域幅:最大16GHz(8/13/16GHz)
リアルタイムサンプリングレート:最大40GSa/s(全チャンネル同時)
12ビットADC
低ノイズフロア:16GHz帯域幅で176μVrms
SPOテクノロジー
・ 波形キャプチャレート:最大200,000フレーム/秒
・ 256段階の波形輝度と色温度表示をサポート
・ 最大2Gポイント/チャンネルのストレージ容量
・ デジタルトリガー

SSG6M80Aシリーズ
マルチチャネル・コヒーレント・マイクロ波信号発生器
主な特長
・最大周波数 13.6 GHz/20 GHz
・出力周波数分解能 最大0.001 Hz
・位相ノイズ < -136 dBc/Hz @ 1 GHz、オフセット 10 kHz(測定値)
・コヒーレントモード、搬送周波数 = 10 GHz、周囲温度変動 ±2℃、観測時間 5時間、位相変動 < 1.5°
・チャンネル間の周波数、振幅、位相を個別に調整可能。単一デバイスチャンネル同期および複数デバイスチャンネル位相同期をサポート。位相メモリ機能搭載
・アナログ変調、パルス変調(オプション)

SSA6000A Series Signal Analyzer

Main Features
・Measurement Frequency Range: 2 Hz ~ 50 GHz
・IQ Analysis Bandwidth: 1.2 GHz
・Real-time Spectrum Analysis Bandwidth: 400 MHz
・Phase Noise: -123 dBc/Hz @ 1 GHz, 10 kHz offset
・DANL: Less than -165 dBm/Hz
・Demodulation and analysis of signals from multiple mobile communication standards including 5G NR, LTE/LTE-A, WLAN, and IoT, as well as wireless connections.

SNA6000A Series Vector Network Analyzer

Key Features
・Frequency Range: 100 kHz ~ 50 GHz
・Dynamic Range: 135 dB
・IF Bandwidth Range: 1 Hz ~ 10 MHz
・Output Power Setting Range: -60 dBm ~ +20 dBm
・Supports 4-port (2-source) S-parameter measurements, differential (balanced) measurements, time-domain analysis, scalar mixer measurements, etc.
・Optional accessories include electronic calibration kits, switch matrix, and mechanical switches.

お礼、

T&Mコーポレーションは設立5年ですが、おかげさまで業績を着実に伸ばしており、
オフィスを港区芝(最寄り駅浜松町)に移転し、スペースも拡大いたしました。
欧米計測器メーカーが値上げをする中、(110GHz VNAでは1億円超え)
弊社では若干の値下げをさせていただき、Ceyear社110GHz VNAは5000万円以下です。
高額な設備投資を伴う製品開発では、市場投入までの時間(Time to Market)の短縮、「スピード感」が求められます。
電子計測器業界の「ゲームチェンジャー」として、高性能/高信頼/低価格/短納期を武器に
T&Mコーポレーションはお客様のご予算を最大限生かす製品群をご提案させていただいております。

関連製品

ほかの用語

用語集の一覧
用語集の一覧へ

CONTACT

この記事に関するご相談・お問い合わせ

会員登録不要。原則1営業日以内にご返信します(土日祝・年末年始を除く)。

今すぐ電話する0120-620-115通話無料平日 9:00〜18:00