CoaXPress(CXP)は、主に産業用マシンビジョンで使用される高速画像伝送規格です。同軸ケーブル1本で「高速データ伝送」「制御信号」「電力供給(PoC)」を同時に行えるのが最大の特徴です。
28GbpsクラスのFPGA評価ボードや低損失基板に関心をお持ちであれば、最新のCXP 2.0規格が非常に重要な技術領域となります。
1. CoaXPress 2.0 の主要スペック
最新のCXP-12規格では、1レーンあたり最大12.5Gbpsの伝送が可能です。これを4パラレル(4レーン)で構成することで、合計50Gbpsの広帯域を実現します。
項目 | 内容 |
最大速度 | 12.5 Gbps (CXP-12) / 6.25 Gbps (CXP-6) |
ケーブル | 75Ω 同軸ケーブル(BNC / Micro-BNC / DIN 1.0/2.3) |
伝送距離 | CXP-12で最大30m程度(ケーブル品質による) |
給電 (PoC) | 最大13W / 24V(1リンクあたり) |
アップリンク | 41.6 Mbps (CXP 2.0) ※制御・トリガー用 |
2. FPGA実装における設計のポイント
28Gbps対応のFPGA(UltraScale+やAgilexなど)を使用してCXPインターフェースを実装する場合、以下の要素が設計の鍵となります。
トランシーバー (SerDes) の設定
CXP-12の12.5Gbpsは、FPGAの高速トランシーバー(GTY/GTM等)で直接駆動可能です。ただし、同軸ケーブル経由の伝送では損失が大きいため、イコライザ(Equalizer)とリクロッカ(Reclocker)を備えた外部PHYチップ(Microchip/MACOM製など)を介してFPGAに接続するのが一般的です。
プロトコルIP
CXPはパケットベースのプロトコルであり、FPGA内にはホスト側(Frame Grabber)またはデバイス側(Camera)のロジックが必要です。
物理層の物理コード化副層(PCS)
エラー検出(CRC)
制御用のレジスタマップ(GenICam/GenCP準拠)
3. 基板設計と低損失材の適用
CXP-12(12.5Gbps)の信号を基板上で引き回す際、先ほど議論した「低損失基板材料」の選定が性能に直結します。
インピーダンス整合: 同軸規格に合わせて75Ω(差動ではなくシングルエンド)での厳密な管理が必要です。
材料選定: 12.5Gbpsであれば、Megtron 6 クラスのLow Loss材を使用することで、基板内での信号減衰を抑え、ケーブル側のマージンを確保できます。
リターンパス: 高速信号直下のグラウンドプレーンを貫通させない(ボイドを作らない)設計が必須です。
4. 評価ボードでの構成例
CXPの評価には、FPGA評価ボード(VCU118等)のFMC/FMC+コネクタに、CXPドーターカードを装着する構成がよく使われます。
代表的なドーターカード: Techway社やKAYA Instruments社が、FPGA接続用のCXP-12対応FMCモジュールを提供しています。
CXP規格を用いた画像処理システムの開発(カメラ側、またはグラバー側)を具体的に検討されていますか?必要であれば、PHYチップの選定や、75Ωラインのシミュレーションに関するアドバイスも可能です。
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