電源レールの測定(パワー・インテグリティ測定)は、近年の低電圧・高速動作するICにおいて非常に重要です。ここでも「アクティブプローブ」や「差動プローブ」の知識が活きてきますが、電源専用の「パワーレールプローブ」という特殊なカテゴリーが存在します。
なぜ通常のプローブでは不十分なのか、その理由と最適な手法を解説します。
1. 電源レール測定の難しさ
最近のCPUやFPGAの電源(1.0Vや1.8Vなど)には、数mV単位の非常に小さなノイズ(リップル)が乗っています。これを正確に測るには2つの壁があります。
大きなオフセット: 1.8Vの直流成分の上に、わずか10mVのノイズが乗っている場合、オシロスコープのレンジを広げるとノイズが潰れて見えなくなります。
高い周波数ノイズ: スイッチング電源のノイズは数百MHz〜GHz帯に及ぶことがあり、高い周波数特性が求められます。
2. 電源レール専用プローブ(パワーレールプローブ)
これこそが、電源測定に特化した「究極のアクティブプローブ」です。
主な特徴
大きなオフセット機能: 例えば、最大±60Vといった大きな直流電圧を内部で「キャンセル(引き算)」できます。これにより、1.8Vの電源ラインの「上の部分(ノイズ)」だけを、オシロスコープの最も感度が高いレンジ(1mV/divなど)で拡大表示できます。
高入力インピーダンス(DC時): 直流的には などの高いインピーダンスを持ち、電源ラインに負荷をかけません。
低ノイズ: プローブ自体の回路ノイズが極限まで抑えられています。
3. 測定手法の比較
電源レールを測る方法はいくつかありますが、精度に大きな差が出ます。
測定手法 | 精度・ノイズ | 特徴 |
受動プローブ (10:1) | 悪い | 10倍に減衰させるため、オシロのノイズに信号が埋もれてしまう。 |
受動プローブ (1:1) | 普通 | 感度は良いが、帯域が狭く(〜20MHz)、入力容量が大きいため波形が歪む。 |
同軸ケーブル直結 | 良い | DCカットコンデンサを挟む必要がある。安価だが、インピーダンス整合が難しい。 |
パワーレールプローブ | 最高 | DCオフセットをかけつつ、広帯域・低ノイズで測定可能。 |
4. 測定時の鉄則:グランドリードを短く!
電源レールの測定で最もやってはいけないのが、プローブ付属の「長いグランド線(ワニ口クリップ)」を使うことです。
長いグランド線はループアンテナになり、周囲の電磁波ノイズを拾い集めてしまいます。「電源にノイズが乗っている」と思ったら、実は「プローブの線が拾ったノイズだった」というミスが非常に多いです。
必ずチップのすぐ横に最短距離で接地できる「グランドスプリング」や、同軸コネクタを使用してください。
PR:
製品紹介:SIGLENT社
SAP4000PSIGLENT SAP4000P アクティブ・プローブ 4GHz、35V1,067,000円詳しく見るT&M 即納ストアで購入
パワーインテグリティ測定用シグレント・パワーレールプローブSAP4000P
SAP4000P パワーレール・プローブ, 4 GHz, オフセット電圧範囲:±24 V, ¥880,000
![]() | ![]() |
![]() | |
https://tm-co.co.jp/SAP4000P_UserManual
PR:
110GHz複素誘電率測定システム – FPOR製品(ネクステム株式会社)と協調してソリューション提供
弊社とネクステム株式会社は、協調して110GHz複素誘電率測定システム(FPOR:FABRY-PEROT OPEN RESONATOR)を提供いたします。 FPORお問い合せ先: ネクステム株式会社 ホームページhttp://www.nextem.co.jp/ Email: info@nextem.co.jp 電話:06-6977-7027 システムカタログ ダウンロード ネクス[…]
https://tm-co.co.jp/nextem_fpor/
![]() |
Dielectric constant:Dk = 1 – 15 (accuracy ± 0.2 %) Loss tangent:Df > 5 × 10–6 (accuracy ± 2 %)
1.0mmコネクタケーブルによる直接接続(VNAにエクステンダ不要) |
PR:
![]() ・USB VNA | ![]() |
![]() | SDS8000Aシリーズ オシロスコープ 特長と利点 |
![]() | SSG6M80Aシリーズ |
![]() | ![]() |
![]() | SSA6000A Series Signal Analyzer Main Features |
![]() | SNA6000A Series Vector Network Analyzer Key Features |
お礼、
T&Mコーポレーションは設立5年ですが、おかげさまで業績を着実に伸ばしており、
オフィスを港区芝(最寄り駅浜松町)に移転し、スペースも拡大いたしました。
欧米計測器メーカーが値上げをする中、(110GHz VNAでは1億円超え)
弊社では若干の値下げをさせていただき、Ceyear社110GHz VNAは5000万円以下です。
高額な設備投資を伴う製品開発では、市場投入までの時間(Time to Market)の短縮、「スピード感」が求められます。
電子計測器業界の「ゲームチェンジャー」として、高性能/高信頼/低価格/短納期を武器に
T&Mコーポレーションはお客様のご予算を最大限生かす製品群をご提案させていただいております。






















