TECHMIZE社 インピーダンス・アナライザ  TH2851シリーズ

ワイドバンドギャップ(WBG)半導体であるSiC(炭化ケイ素)やGaN(窒化ガリウム)は、従来のシリコン(Si)デバイスと比較して、使用される受動部品、特にコンデンサに対して非常に厳しい要求を課します。

この要求は、主にWBGデバイスの高速スイッチング特性に起因しており、コンデンサに求められる性能は以下の3つの側面で顕著になります。


 

⚡ 1. より高いリップル電流耐性

 

WBGデバイスは極めて高速にオン/オフするため、スイッチング時の電流の変化率(di/dt)が非常に大きくなります。

  • 影響: この大きなdi/dtは、入力側やDCリンクコンデンサに高周波かつ大振幅のリップル電流Iripple)を発生させます。

  • コンデンサへの要求: コンデンサは、この高周波リップル電流によって生じる内部損失(ESR:等価直列抵抗による発熱)に耐え、熱破壊や容量劣化を防ぐ必要があります。特に、高周波域でのESRが低いことが重要です。


 

📈 2. より厳しい電圧ストレス

 

WBGデバイスの高速スイッチングは、回路の寄生インダクタンスとの相互作用により、コンデンサ端子間に過渡的な高電圧スパイク(オーバーシュート)を発生させます。

  • 影響: この電圧スパイクは、コンデンサの定格電圧を超える瞬間的なストレスとなり、絶縁破壊や寿命低下のリスクを高めます。

  • コンデンサへの要求: 定格電圧に対する十分なマージンを持つことはもちろん、コンデンサのインダクタンス(ESL)を最小限に抑えることが必須です。ESLが小さいほど、(V=L・di/dt)による電圧スパイクを低減できます。


 

🔥 3. より急激な温度変化への耐性(熱サイクル)

 

WBGデバイスは高効率ですが、電力密度が非常に高く、急激な負荷変動に伴い発熱と冷却が繰り返されます。

  • 影響: 内部の高速スイッチングと外部の環境変化により、コンデンサは激しい温度変化熱サイクルにさらされます。

  • コンデンサへの要求:

    • 高耐熱性: WBG回路は高温環境で動作しやすいため、高い動作温度に耐える必要があります。

    • 熱サイクル耐性: 熱膨張・収縮による内部の接続部(リード線、電極接合部など)の機械的ストレスに耐え、長期的な信頼性を維持する必要があります。


 

🔋 対応するコンデンサの選択

 

これらの厳しい要求に対応するため、WBG半導体とともに使用される主要なコンデンサは以下の通りです。

  1. フィルムコンデンサ(DCリンク用):

    • 低ESR/ESLに優れ、高周波リップル電流耐性が高いため、DCリンク用途で電解コンデンサから置き換えが進んでいます。特にポリプロピレン(PP)フィルムが一般的です。

  2. セラミックコンデンサ(デカップリング用):

    • 極めて低いESR/ESL高い自己共振周波数を持ち、スイッチングノイズのバイパスやデカップリングに最適です。

  3. 高性能電解コンデンサ:

    • 大容量が必要な場合、低ESR高リプル電流耐性を強化した特殊な電解コンデンサ(長寿命品など)が選ばれます。

 

 

 

 

 

SSG6M80Aシリーズ
マルチチャネル・コヒーレント・マイクロ波信号発生器
主な特長
・最大周波数 13.6 GHz/20 GHz
・出力周波数分解能 最大0.001 Hz
・位相ノイズ < -136 dBc/Hz @ 1 GHz、オフセット 10 kHz(測定値)
・コヒーレントモード、搬送周波数 = 10 GHz、周囲温度変動 ±2℃、観測時間 5時間、位相変動 < 1.5°
・チャンネル間の周波数、振幅、位相を個別に調整可能。単一デバイスチャンネル同期および複数デバイスチャンネル位相同期をサポート。位相メモリ機能搭載
・アナログ変調、パルス変調(オプション)

・Coming soon

 

 

SSA6000A Series Signal Analyzer

Main Features
・Measurement Frequency Range: 2 Hz ~ 50 GHz
・IQ Analysis Bandwidth: 1.2 GHz
・Real-time Spectrum Analysis Bandwidth: 400 MHz
・Phase Noise: -123 dBc/Hz @ 1 GHz, 10 kHz offset
・DANL: Less than -165 dBm/Hz
・Demodulation and analysis of signals from multiple mobile communication standards including 5G NR, LTE/LTE-A, WLAN, and IoT, as well as wireless connections.

・Coming soon

 

SNA6000A Series Vector Network Analyzer

Key Features
・Frequency Range: 100 kHz ~ 50 GHz
・Dynamic Range: 135 dB
・IF Bandwidth Range: 1 Hz ~ 10 MHz
・Output Power Setting Range: -60 dBm ~ +20 dBm
・Supports 4-port (2-source) S-parameter measurements, differential (balanced) measurements, time-domain analysis, scalar mixer measurements, etc.
・Optional accessories include electronic calibration kits, switch matrix, and mechanical switches.
・Coming soon

 

SDS8000Aシリーズ オシロスコープ

特長と利点
4チャンネル + 外部トリガーチャンネル
アナログチャンネル帯域幅:最大16GHz(8/13/16GHz)
リアルタイムサンプリングレート:最大40GSa/s(全チャンネル同時)
12ビットADC
低ノイズフロア:16GHz帯域幅で176μVrms
SPOテクノロジー
・ 波形キャプチャレート:最大200,000フレーム/秒
・ 256段階の波形輝度と色温度表示をサポート
・ 最大2Gポイント/チャンネルのストレージ容量
・ デジタルトリガー

・Coming soon