はじめに

SDS7000A は、多数の入出力端子を備えた高機能オシロスコープです。
しかし、端子の役割を正しく理解しないまま接続すると、

  • 波形が正しく表示されない

  • 同期が取れない

  • 外部機器との連携がうまくいかない

といった問題が発生します。

本記事では、製品説明書に記載されている各パネル端子の役割を整理し、実際の使用シーンを想定しながら正しい使い分けを説明します。

 

 

 

フロントパネル概要(Front Panel Overview)

 

A. アナログ入力コネクタ
B. デジタル入力コネクタ
C. USB 3.0 ホストポート
 データ転送用の USB ストレージ、または操作用の USB マウス/キーボードを接続します。
D. プローブ補正端子/グランド端子
E. タッチスクリーンディスプレイ
 表示および主要な操作エリアです。詳細は「タッチスクリーンディスプレイ」の章を参照してください。
F. 操作パネル(ノブ・ボタン)
 ノブおよび各種操作ボタンで構成されています。詳細は「フロントパネル」の章を参照してください。
G. 電源スイッチ
H. チルトスタンド

 

 

 

 

リアパネル概要(Rear Panel Overview)

 

A. AC 電源入力端子
B. 10 MHz 外部基準入力
C. 10 MHz 基準信号出力
D. 内蔵 AWG 出力端子
E. AUX 出力端子
 トリガ表示信号を出力します。マスクテスト有効時は、合否(Pass/Fail)信号を出力します。
F. 外部トリガ入力端子
G. OCXO オプション接続インターフェース
H. USB 2.0 デバイスポート
 PC と接続し、リモート制御を行います。
I. ハンドル

 

 

 

 

サイドパネル概要(Side Panel Overview)

 

 

A. 1000M LAN ポート ×2
 ネットワーク接続によるリモート制御に使用します。
B. USB 3.1 Gen 1 ホストポート ×4
C. DisplayPort 1.2 映像出力端子
D. HDMI 1.4 映像出力端子
E. COM ポート
 内部デバッグ専用です。
F. DVI-D 映像出力端子
G. オーディオ端子
 Line In、Line Out、Mic In

 

 

 

 

フロントパネル端子の役割

アナログ入力コネクタ

アナログ信号を直接入力するための BNC コネクタです。
各チャンネルは独立しており、電圧測定の基本となります。

  • 電圧波形の観測

  • 立ち上がり・リンギング評価

  • ノイズ観測

など、ほとんどの測定はこの端子を使用します。

 

デジタル入力コネクタ

デジタル信号を入力するためのコネクタです。
オプション使用時に、アナログ信号とデジタル信号を同時に観測できます。

  • デジタル制御信号のタイミング確認

  • アナログ・デジタル混在信号の解析

といった用途で使用されます。

 

USB 3.0 ホストポート

USB メモリや USB マウス、キーボードを接続するためのポートです。

  • 波形データやスクリーンショットの保存

  • マウス・キーボードによる操作性向上

測定データの持ち出しや操作効率向上に使用されます。

 

プローブ補正端子/グランド端子

プローブの補正調整を行うための端子です。

  • プローブ補正信号の出力

  • プローブ調整時の基準接地

測定前にプローブ補正を行うことで、
波形の歪みや誤差を低減できます。

 

 

タッチスクリーンディスプレイ

波形表示と主要操作を行う画面エリアです。

  • 波形表示

  • メニュー操作

  • パラメータ設定

タッチ操作により、直感的に設定変更が可能です。

 

操作パネル(ノブ・ボタン)

ノブおよび物理ボタンによる操作エリアです。

  • 垂直・水平スケール調整

  • トリガ設定

  • 主要機能への直接アクセス

測定中の微調整は、物理ノブの使用が適しています。

 

リアパネル端子の役割

AC 電源入力端子

本体への電源供給用端子です。
電源の完全遮断は、背面スイッチで行います。

 

10 MHz 外部基準入力/出力

外部基準信号との同期に使用されます。

  • 他の測定器との周波数同期

  • システム全体でのジッタ低減

高精度な時間・周波数同期が必要な測定で使用します。

 

 

内蔵 AWG 出力端子

内蔵任意波形発生器の出力端子です。

  • テスト信号の生成

  • 応答測定用信号の出力

外部信号源を用意せずに評価が可能です。

 

AUX 出力端子

トリガ状態を外部に出力するための端子です。

  • トリガ検出の外部通知

  • マスクテスト結果(Pass / Fail)の出力

外部装置との連携に使用されます。

 

外部トリガ入力端子

外部信号をトリガ源として使用する場合に使用します。

  • 他装置と同期した測定

  • 特定イベントに同期した観測

測定条件を厳密に揃えたい場合に有効です。

 

 

USB 2.0 デバイスポート

PC と接続し、リモート制御を行うためのポートです。

  • SCPI コマンド制御

  • 自動測定システムへの組み込み

自動化・評価環境で使用されます。

 

サイドパネル端子の役割

LAN ポート(1000M ×2)

ネットワーク経由でのリモート制御に使用します。

  • LAN 制御

  • 複数測定器の統合管理

USB 接続より安定した通信が可能です。

 

USB 3.1 Gen1 ホストポート

USB 周辺機器接続用ポートです。

  • 外部ストレージ

  • 入力デバイス

フロント USB と同様の用途で使用されます。

 

映像出力端子(DP / HDMI / DVI-D)

外部ディスプレイに画面を出力するための端子です。

  • 大画面での波形表示

  • 教育・デモ用途

測定内容を共有する際に有効です。

 

オーディオ端子

音声入出力用端子です。

  • 音声信号の入出力

  • 特定アプリケーション用途

通常の電気測定では使用頻度は高くありません。

 

まとめ

SDS7000A の各パネル端子は、

  • 測定用

  • 同期・制御用

  • 拡張・周辺機器用

という役割に分かれています。

用途に応じて正しく使い分けることで、測定の再現性と作業効率を大きく向上させることができます。

 

 

 

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